クラッシュ・ロワイヤル【ゲームレビュー】

クラクラこと『クラッシュ・オブ・クラン』で有名なSupercellの新作『クラッシュ・ロワイヤル』が登場! タワーディフェンスとカードゲームを合わせたような新感覚のストラテジーに注目しよう。

2つの戦略性がミックスした白熱の対戦型カードゲーム

Supercellの新作と聞くだけでワクワクしてしまうが、このクラッシュ・ロワイヤルはかなり面白そうだ。本作のベースは、拠点を潰し合うタワーディフェンス。そこにカードゲームの戦略性(と少しの運)がミックスされた、ちょっと新しいリアルタイムストラテジーゲームになっている。

同社初の縦画面ゲームの本作は、スマホ画面に収まる大きさの限られた戦場の中で、兵士やゴブリン、ドラゴンなどの個性豊かなユニットを使って、相手の城に攻め込んでいく。もちろん、クラクラのCMでおなじみのあのおじさんも登場

とにかく対戦が熱い『クラッシュ・ロワイヤル』。今回は、普通のストラテジーとは違った、本作の魅力について紹介していこう。

3分以内に相手の城を攻め落とせ

ストラテジーと聞くと、ちょっと難しいゲームと思いがちだが、本作を遊んでみるとかなりゲームに入りやすい。これまでにストラテジーゲームの経験がない人でも、問題なくプレイできるだろう。

1回のバトルも3分前後と短いので、空いた時間にちょっとプレイというのも可能だ。

チュートリアルだけで、基本的なルールはすぐに理解できるはず。難しい操作はまったくないので、とりあえずやってみよう

プレイヤーは、お互いに8枚のカードを使って、相手の城に攻め込んでいく。

カードから召喚されるユニットには相性があり、ボコボコにできるくらい得意な相手や、出されただけで蒸発してしまいそうなくらい苦手な相手もいる。

その辺を考えながら、3分という時間をフルに使って、相手の城を攻め落とせば勝利となる。

使いたいユニットを選んで、指で戦場にスライドするだけ。ユニットを出すには、エリクサー(いわゆるコスト)を消費するので、下のエリクサーゲージを見ながら、どのユニットを使うか考えよう

ここが違う!:カードゲームのように手札のカードが入れ替わる

本作では、従来のストラテジーと違い、バトルで使えるカードがどんどん入れ替わっていく。戦場に投入したカードはしばらく使えなくなり、代わりにほかのカードが追加される。

デッキに編成できるカードは8枚だが、バトルで使えるのはその中の4枚だけ。最初にどのカードが選ばれるかはランダムなので、デッキのバランスは重要だ

左下に次のカードが表示されている。カードを使うと、その場所に新しいカードが補充されていく

「山札からカードを引いて手札を補充する」、まさにカードゲームと同じ要領だ。限られたコストと手札の中で、どのカードを使っていくかがなかなか難しく、そこが本作の面白いところでもある。

カードタイプはユニット、呪文、建物の3種類

『クラッシュ・ロワイヤル』に登場するカードは、配信された3月2日時点で48種類。どのカードも使い方が違っていて、個性あふれるカードばかりだ。

カードのタイプは、ユニット、呪文、建物3つに大別できる。

ユニットは、兵士などの直接戦ってくれるユニットを召喚するカードだ。呪文は、使用すると一度だけ強力な攻撃ができる。建物は、置いておくとユニットを生産したり近くの敵に攻撃してくれるものもある

基本はユニット同士のぶつかり合いになりそうだが、ここぞという時に使う呪文や、壊しにくい場所に置かれた建物はなかなか存在感がある。これらをうまく使いこなせたらとてもかっこいい。

呪文「矢の雨」は、指定したポイントに広範囲の攻撃をする。威力はそれほど高くないが、コストが少ないので、倒しきれなかった敵のトドメ

建物「ゴブリンの小屋」は、数秒ごとに遠距離ユニット「槍ゴブリン」を生産し続ける。端っこなどに置いておくと壊されにくく、どんどんゴブリンが出てくる

これらのカードは、同じカードを獲得することでレベルを上げられるようになる。何回もプレイして、コツコツとカードを強くしていこう。

最初はもっているカードの数が少ないが、バトルの報酬でもらえる宝箱などから新カードを入手できる。また、ゲームをたくさんプレイしてアリーナのランクが上がると、使えるカードの種類が増えていく。

最初はどんどんプレイして使えるカードを増やしていくのがよさそうだ。

対戦相手は全世界のプレイヤー! 高速マッチングで連戦連勝を狙おう

世界各国で同時配信となった『クラッシュ・ロワイヤル』は、クラクラと同じくさまざまな国のプレイヤーと対戦することが可能だ。対戦を始めると、世界中のプレイヤー同士で自動的にマッチングが行なわれ、海を越えた遠くのプレイヤーも普通に対戦相手として登場する。

対戦相手は、自分と同じくらいの強さの人から選ばれる。早いときはマッチングに1秒もかからないので、待ち時間がほとんどなく非常に快適な対戦環境だ

対戦相手に勝利すると、「トロフィー」を獲得でき、これをたくさん集めることで、「アリーナ」のランクが上がっていく。しかし、負けるとトロフィーの数が減ってしまうので、対戦では気が抜けない。

このトロフィーは、対戦ゲームでプレイヤーの強さを表すレーティングのようなイメージだ。

また、本作では、対戦中に定型文とスタンプによるチャットのようなやりとりが楽しめる。定型文は、相手の国の言葉に自動的に翻訳されているので、知らない国の人とも気軽にコミュニケーションができて楽しい。

左下にある「吹き出しアイコン」をタップすると定型文とスタンプが表示される。返事が来るとうれしくなる

もちろん対戦は真剣勝負だが、こういった機能があるだけでも、ゲームがとても楽しくなる。

上級者のバトルが見れる「クラロワTV」で別次元の戦いを楽しもう

本作には、自分の対戦をリプレイで見るだけでなく、トップランカーたちのバトルを見ることができる「クラロワTV」というものがある。上級者同士の戦いはかなり白熱していて、対戦動画を見るのが好きな人にはたまらないだろう。

「クラロワTV」では、上級者がデッキで使っているカードや戦い方のすべてを見ることができる。使えるカードが増えてきたら、これを参考にするといい

クランを組めばフレンド対戦やカードのトレードが

ゲームを少し進めると、「クラン」という機能が使えるようになる。ここでは、ほかのユーザーとチームを組むことができ、同じクランに入ると対戦やカードの交換ができるようになる。

クランは自分で作るか、ほかの人が作ったところに入るかを選べる。クランに入ると、専用のルームでチャットや対戦などを楽しむことができるようになる

クランの対戦では、ランダムで相手が選ばれる普段のバトルとは違い、友だち同士などで自由にバトルができるようになるので、ぜひクランに入っておきたい。

編集部の人と対戦してみた。結果は・・・・・・残念ながら負けてしまった。クランメンバーとの対戦ではトロフィーのやりとりはないので、気楽に対戦できる

また、クランメンバー同士だとカードをあげたり、もらったりすることができる。「あと1枚でレベルが上がるのに……」というようなときは、クランメンバーに相談してみよう。 

「寄付」をお願いすると、チャット欄に表示されて、ほかのメンバーがカードをあげられるように。使っていないカードがあったら、ほかのメンバーと寄付し合って交換してみよう

現在(2016年3月3日時点)、クランで利用できる機能はチャット、対戦、トレードの3つだが、今後はもっと増えていくと思われる。広範囲マップを使ったクラン同士の対戦などが実装されたら、かなり盛り上がりそうな予感がする。

本作はシンプルに見えて、カードを使うタイミングがかなり重要だったり、相手の動きを読んだりなど、戦略性がかなり高いゲームになっている。対戦ものが好きな人なら間違いなくハマるはずだ。

(C) SUPERCELL. ALL RIGHT RESERVED.