寝ながらスマホが楽しめる!『ウェアラブルHDMIモニター』レビュー

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多くの面白ガジェットを開発、販売しているサンコーが、PCやTV、スマホの画面をゴーグル内に投影できるディスプレイゴーグル「ウェアラブルHDMIモニター」を発売した。実際にスマホゲームプレイなどで使用してみた印象をレビューする。

2万円台のお手ごろウェアラブルモニターの実力は?

ベッドやソファーで横になりながら、楽な体勢でスマホで遊んだり、ゲームをプレイするのは、誰しも一度はやることだろう。そのとき、スマホが重くて腕がしびれたり、仰向けだとモニターが見えないといった不満を感じたことはないだろうか。今回レビューするウェアラブルHDMIモニターは、ディスプレイ搭載のゴーグルを装着することで、そんな不満を解消できる夢のアイテムだ。

これまでウェアラブルモニターにもいろいろな機種が登場してきたが、どれも5~10万以上の高価格な代物ばかりで、一般ユーザーには手が出しにくかった。しかし、今回サンコーが販売した「ウェアラブルHDMIモニター」は、19,800円(税込)とかなり安価な商品だ。

緑色に光るモノアイのような目が、すでに中年となった筆者の心をくすぐる

このようなお手ごろ価格のアイテムで気になるのは、その性能だ。安いから、性能は低いんじゃないか? と考えるのは、世の常である。そこでまずは、本機の外観やスペックを事細かに確認してみよう。

 ウェアラブルHDMIモニターと付属品

本体に付属しているのは、「HDMIケーブル」と「ステレオイヤフォン」「充電用USBケーブル」「充電用ACアダプタ」の4つ。

本体と付属品、それに簡単な説明書がついてくる

本体正面。電源をいれると、充電がじゅうぶんだとモビルスーツのモノアイのように緑色に光る。なお、充電中は赤、充電中に使用しているときは黄色に変化する

本体上部。電源は3秒ほど長押しする必要がある。電源をオフにするときは、電源ボタンを再度押せばOK。明るさ(音量)調整ボタンで、モニター内の明るさやイヤフォンの音量を調整できる。明るさと音量、どちらを調整するかの切り替えは、明るさ(音量)変更ボタンで行う

本体右サイド。イヤフォンの差込口とリセットボタン。モニター接続中は、スマホではなくこちらにイヤフォンを差し込まないと、音が聞こえないので注意

本体左サイド。HDMIケーブルと充電の差込口がある

本体下部。接眼レンズの調整ツマミで、目と目の間の距離を調整できる

ウェアラブルHDMIモニターは、レンズと顔の間にスペースをつくっており、大きめのメガネをしていても装着が可能。また顔との間にはクッションを設けており、ずり落ちないようにベルトをきつくしめても、顔を圧迫しないように配慮されているようだ。

本体後方。ここからレンズの中をのぞき込む形で使用する。ベルトが下に落ちないように、頭頂部分にマジックテープの支えがついている。レンズからの距離が頭頂部は約25mm、頬が当たる部分は約43mmのスペースがあり、太いフレームのメガネをつけていても着用できるゆとりがある

ウェアラブルHDMIモニターのスペック

  • サイズ:幅196×奥行き160×高さ110(mm)
  • 重量:394g
  • CPU:KU7038
  • 電源:microUSBより給電DC5V
  • 音声出力:イヤフォンジャック:3.5mmステレオ
  • 動作時間:ビデオ再生(最大5時間)/待ち受け時間(最大9時間)
  • 充電時間:3~4時間

端末によって異なる接続方法

搭載しているHDMIのバージョンは1.4。コネクトタイプは一般的なタイプAを採用している。そのため、スマホで使用するなら、接続用のケーブルが別途必要になるので注意しよう。ここでは、iPhoneとAndroidそれぞれの接続方法について解説する。

iPhoneの場合

iPhoneの場合、下記にある「Lightning – Digital AVアダプタ」が別途必要となる。これを使って、付属のHDMIケーブルとiPhoneを接続する。

Lightning – Digital AVアダプタ。純正品だと、5,000~7,000円程度と、そこそこ値が張る

Lightning – Digital AVアダプタを使い、ウェアラブルHDMIモニターとiPhone 6Sをつなげた様子。かなりシンプル

Androidの場合

今回はテスト用端末として、「Xperia Z5 Premium」を使用。こちらもHDMIとつなげる変換ケーブルが必要になる。今回は、ELECOMのMHL3.0対応MHL変換ケーブルを使用した。

使用したELECOMのMHL3.0対応MHL変換ケーブルDH-MHL3HD10BK

MHL変換ケーブルを使い、ウェアラブルHDMIモニターとXperia Z5 Premiumをつないだ様子。変換ケーブル側にも給電の必要があるので、かなりごちゃごちゃした感じに

「Nexus 6」と「Galaxy S6 edge」でも接続を試してみたが、この2つはMHLに対応していなかったため起動しなかった。

AndroidでのHDMI変換アダプターは、今回使用したMHLとSlimPortの2つが基本となっている。基本的に、どちらかにしか対応しておらず、例えば今回使用したXperia Z5 PremiumはMHLに対応していたが、「Nexus 7」などはSlimPortにのみ対応している。ウェアラブルHDMIモニターといっしょに変換アダプタ―を購入するなら、自分の端末がどちらに対応しているか、事前に調べておこう。

SlimPortケーブルもアマゾンなどのネット通販で購入できる

また「Nexus 6」や「Galaxy S6 edge」のように、ケーブル接続での外部ディスプレイ出力自体に対応しておらず、MHLもSlimPortも使えない端末もある。この場合、Wi-Fi経由で画面をモニターに投影できる「Chromecast」があれば、使用できるかもしれない。

ウェアラブルHDMIモニターの起動手順

接続が完了したら、いよいよモニターを起動させよう。

「ウェアラブルHDMIモニター」の電源をいれる(電源ボタンを3秒ほど長押し)

「ウェアラブルHDMIモニター」につないでいるスマホの電源をいれると、モニターに映像が映る。先にスマホの電源をいれてから接続すると、モニターに画面が映らないので注意

ゴーグルを装着して準備完了。なお、ゴーグルをはずさないと、手元はまったく見えない

ウェアラブルHDMIモニターの使用感

まずは、横になるためのセッティングから。ゲームプレイ中に充電が切れないよう、たこ足のコンセントをソファの近くに設置。また下の画像を見ればわかると思うが、HDMIと充電用のケーブルが左側面にあるため、こちらを下にして横になることができない。横をずっと向いていると、固定しているベルトがずれてくるので、寝ながらずっとゲームをするなら上を向いたままの体勢がベストのようだ。

充電ケーブルの長さは約1.2m。横になりながら動くことを考えると、かなり近くにコンセントを置かないと、ケーブルが抜ける可能性もでてくる。このセッティングが少々手間かもしれない

スマホ画面の見え方

次にモニターでのスマホ画面の見え方だが、映画館でスクリーンを見ている感覚に近い。公式では、3メートル離れた位置から、およそ80インチ(約2メートル)スクリーンを見ている状況としている。なお、モニターは横長になっているため、通常時のスマホ画面のように縦長の状態だと、下の画像のように画面が小さくなってしまう。

縦画面の場合

画面周囲にある黒い部分はモニター内の壁、白はスクリーンの余りスペースだ。スマホの通常時や縦長画面のゲームだと、モニター内でも縦長になるため、画面が全体的に小さく見える

横画面の場合

横画面のゲームだと、スクリーンの余りがなくなるため、画面も大きく見える

また、本機は1080p/1080iフルHDに入力対応している。1,920×1,080の高解像度にも対応しており、ゲーム内の小さい文字も鮮明に見ることができた。映画などの映像を見るには、申し分ない性能といえるだろう。

ゲームのプレイフィール

まずは、いつものごとく『パズドラ』をプレイしてみた。手元はゴーグルで見えないが、ブラインドタッチのようなものなので大丈夫だろうと適当に思っていたら、これがまったくダメ。パズルの位置をなぞることすらできず、早々にあきらめざるをえなかった。

そこでゲームパッドでの操作を思いついた。ゲームパッドなら、手元が見えなくてもプレイに支障はないはずだ。『パズドラ』はゲームパッドに対応していないので、ゲームパッド対応格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS-i 2012(F)』と『R-TYPE II』をダウンロードし、ウェアラブルHDMIモニターをつけてプレイしてみる。

ゲームパッドも装着し、ソファの上で、夢の寝ながらゲームを初体験。写真で見ると、外だと職務質問されそうな格好だが、ここは誰も見ていない家の中なので心配なし

ウェアラブルHDMIモニターの利点

本機でスマホゲームをプレイした際に感じたのは、没入感の高さだ。プレイ中はゲーム画面しか見えず、耳もイヤフォンでふさがれている、完全にゲームの世界に入り浸っている状態にいる。そのため、周りがまったく気にならなくなり、半端なくゲームに没頭できる。iPhoneの画面より、モニター内の画面のほうが大きく見えるので、ゲームパッド対応のスマホゲームとの相性はかなりいいと感じた。

ウェアラブルHDMIモニターでプレイ時に気になった点

筆者はメガネを愛用しているのだが、1時間ほどのプレイで、メガネと顔が接触している目や鼻のところが痛くなってきた。これはモニターが落ちないよう、ベルトをきつくしたからで、仕方がない点かもしれない。

モニター本体の重さは394gだが、ふと横を向いたときに、その重みでモニターがずれるときがある。そのためにベルトをしっかりとめているのだが、プレイ中に少しずつずれてくるようだ。そのため、体勢を変えるたびに、モニターの位置を調整するのが少しめんどうに感じた。

モニターがずれないよう、やわらかめのクッションや枕を使い、頭の位置をある程度、固定したい

最後に、このモニターでゲームをしていると、宅配などでチャイムが鳴っても気づかない可能性がかなり高い。筆者など、家族からのご飯コールに気づかず、夕食抜きとなってしまった。これを使ってゲームをプレイする人は、夜、ご飯やお風呂も終わったあとにプレイすることをおすすめする。

ウェアラブルHDMIモニターでプレイしたいおすすめスマホゲーム

ウェアラブルHDMIモニターでスマホゲームをプレイするなら、ゲームパッド対応がほぼ必須といえる。手元を見て操作するにはゴーグルをはずさなければならず、それではモニターをつける意味がない。

縦画面のゲームだと、モニター内の画面がかなり小さくなるため、かなり見づらくなる。そのため、ウェアラブルHDMIモニターでスマホゲームをプレイするなら、ゲームパッドに対応している横画面のスマホゲームがベスト、という結論になった。

その条件に当てはまるゲームでは、今回のレビューでプレイした『THE KING OF FIGHTERS-i 2012(F)』と『R-TYPE II』以外だと、以下のようなタイトルがおすすめできる。

  • METAL SLUG 3
  • 幻塔戦記 グリフォン~新章~
  • ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅠ
  • モダンコンバット5:Blackout
  • Real Racing 3
  • オーダー&カオス オンライン
  • ぷよぷよ!!タッチ – ちょいむず!ぬりけしパズル

動画サイトもド迫力!?

ゲームに疲れたら、骨休めに動画を見るのもおすすめだ。今回、ゲームの合間に「Youtube」「Vine」「ツイキャス」をそれぞれ見てみたので、そのときの感覚もレビューする。

Youtube

画面が横長になるので、映画などを見る分には問題なし。筆者は子供といっしょの部屋で寝ているのだが、PCやスマホをつけると部屋の中が明るくなるため、夜は寝るしかなかった。しかし、ウェアラブルHDMIモニターを使えば、明かりが外にもれないので、子供を起こすことなく、存分に動画を楽しむことができた。

動画の選択や早送り、巻き戻しなどは、モニターをはずして操作しなければならないが、横になりながら動画を見ることができるのがうれしい

Vine

手軽に動画を投稿、鑑賞できる、動画共有サービスのVine。こちらは基本的に縦画面なのであまり適さないと思いきや、縦にスクロールするだけで、さまざまな動画を見ることができるので暇つぶしには最適だった。

動画にコメントするなどの作業は、モニターをはずさなければならないが、ただ見るだけなら問題なし。筆者は猫動画をぞんぶんに楽しんだ。これぞ至福

ツイキャス

ツイキャスは、スマホから手軽に動画のライブ配信ができるサービスだ。今回試してみたのは、もちろん見る方。ツイキャスは横画面にもできるので、Youtubeと同じく、ダラダラと見るだけならなかなかいい感じに思える。ただ、いろいろな配信動画を渡り歩く場合、そのたびにモニターをはずさなければならないのが手間。お気に入りの配信者を集中して見るときに使うと、動画に没頭できるのでおすすめだ。

コメントするにはモニターをはずす必要があるので、基本は見る専門。動画とコメントを、ボーっと見ながら暇をつぶせる

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