オリンポスの神々【ゲームレビュー】

ギリシャ神話を題材としたリアルタイムストラテジー『オリンポスの神々』は、比較的複雑になりがちな本ジャンルにおいて、シンプルなゲーム内容とテンポのよさで手軽にプレイできるのがポイントだ。

敵の都市を壊滅させ、神々の帝国を構築していく

プレイヤーは、ギリシャ神話の世界の中で神々を操作して、敵の都市に攻め込んで制圧して行くのと同時に、最初は小さな神々の町を拡大して帝国を作り上げていく。このジャンルのゲームは、何をするにも待ち時間がかかるのが常だが、本作にはそれがない。街づくりや爽快に暴れる神々の姿を、ストレスなく存分に楽しめるのだ。

デフォルメ気味の神々たちがポップな本作。画面もBGMも明るいが、ストーリーは思いのほか殺伐としている。このギャップもなかなか面白い

特徴のある6人の神々を統率して戦いを有利に

本作に登場する神々は総勢6人。最初に操れる神はゼウス1人だが、ゴールドを支払うことで他の神たちを参加させることができる。ただし、プレイ序盤で簡単に選択できるのは3人のみ。あとはレベルが上がらないとアンロックされない。神々はそれぞれステータスや持っているスキルが異なり、選択した神によって戦い方も変わってくる。

神々の選択画面。明るく表示されているのが使っている神たちで、石像なのがまだアンロックされていない神たち。タップすると詳細が確認できる

神たちの詳細画面では、ゴールドを使ってヘルス(体力)や強さ(攻撃力)をレベルアップさせることができる

神たちには肉弾戦だけではなく、それぞれの能力を使った技を使わせることもできる。詳細は「敵の都市を攻める」の項目で

遊べるモードは4種類+他プレイヤーとの同盟プレイ

本作は、基本的には常にオンライン状態でプレイすることになるので、通信環境がいいところでのプレイが望ましい。プレイモードでメインとなるのは、「キャンペーン」と「バトル」の2つ。また、他プレイヤーと同盟を組むことで、自国が襲撃されたときに助けてくれたり、助けに行ったりすることもできる。

モード選択画面からはスライドで「同盟」以外のプレイモードを表示して選択することができる

キャンペーン

章立てでストーリーを進めていくシングルモード。当然のことながら、章が進むほどに難易度は上がる。このモードのみ、プレイに必要となる「長寿の酒」は必要ないので、何度でも好きなだけプレイできる。

「キャンペーン」モードでは、神々のストーリーが語られながら進んでいく。操作するのは神だけではなく、人間の兵士たちという場合もある

バトル

ランダムに選ばれた他プレイヤーの都市に攻め込んでいくモード。「イージー」「ノーマル」「ハード」の3つの難易度があり、負けても素材やゴールド、経験値は手に入るので、積極的に仕掛けていこう。

バトルモードでは敵はランダムに選ばれる。画面右下の敵の情報をよく見て戦う必要がある。情報のいちばん上にある名前の横の数値が相手のレベルで、その下は破壊した建物と得られるストーンとゴールドの数

いちばん下の「バトル終了」をタップするといつでも戦闘を終わらせられるが、使った「長寿の酒」は消費される。ちなみに、戦闘前に相手が強すぎる場合には、バトル終了ではなく、そのままの状態で一度ゲーム自体を終わらせて再度起動させよう。これで長寿の酒を消費せずに済む。

リベンジ

自分の都市を攻撃してきた相手に反撃をすることができる。長寿の酒が多く得られる。

スパーリング

2種類の項目で、自分の都市や神々の力がどれくらいなのかを試せる。「セルフ」では自分の神々で自分の都市を攻めて防御力を確認でき、「同盟」は他プレイヤーの都市に攻め込んで自分の神々の力を知ることができる。ただし、報酬はなし。

同盟

他プレイヤーと同盟を組んでいっしょに戦えるモード。他プレイヤーが作ったグループに入る「参加」と、レベル20でアンロックされる自分でグループを作る「作成」がある。

自分の都市画面から画面右にあるタブをタップすると「同盟」画面に入ることができる

自分でグループを作るか、誰かのグループに入るかを選択すれば準備OK。あとは右のタブをタップして、グループが戦闘中であれば参加することができるし、自分の都市が攻められた場合には誰かが助けに来てくれることを期待しよう

また、キャンペーンでは神々を使って敵の街に攻め入るものと、自分の街を敵の攻撃から守るものがある。ストラテジーゲームの多くは自分が守備側の場合、建物と防衛施設の配置がすべてで、こちらから何か仕掛けることはできないが、本作では守備隊の配置を自分で行えるのも面白い。

タップした位置に守備隊を配置できる。一定時間ごとに置けるので、全体をよく見て効果的な位置を探し出そう

自分の都市を防御するための街づくりと、基本的な攻め方

攻めるにしても都市を構築するにも攻めるにも難しい操作はいっさいない本作だが、どちらも基本的なポイントがあるので、それを紹介しておこう。

自分の都市を開発して防御力を上げる

ベースとなる自分の都市は最初は狭い領土から始まるが、領土を広げて建物を構築することで大きくしていく。領土の拡大と建物の構築には膨大な量の「ストーン」が必要となる。基本的な画面の見方は、以下のとおりだ。

  1. 自分のレベル/バトルや都市を大きくしていくことで経験値が得られて上がっていく
  2. 履歴アイコン/過去の自分のバトル履歴が見られる。8倍速までスピードアップしてリプレイもできる
  3. 防御アイコン/都市に建てられる建物のリストが表示され、好きな位置に作ることができる
  4. 現在所持しているアイテム情報/左から「長寿の酒」「ストーン」「ゴールド」「宝石」
  5. 移動アイコン/神々の選択画面へ。神々の画面からは都市の画面へ
  6. 移動アイコン/プレイモード選択画面へ

防御アイコンをタップすると表示される建物リストから、構築する建物をタップしてスライドすれば、ストーンを使って好きなところに建てられる。各建物はタップすることでレベルアップアイコンが表示される。表示される範囲は、その建物が影響を与えられる部分だ

領土を広げるときには、雲の中にある数値をタップ、その額のゴールドを払えばOKだ。広げたあとには木や岩があるので、これらをタップして取り除くことでストーンやゴールドが手に入る。まれに遺跡が発掘されることがあり、その遺跡からはゴールドやストーンが時間ごとに精製されるようになる

敵の都市を攻める

戦闘が始まったら、まずは自分が使える神を敵の都市に送り込む。そして各キャラクターに攻撃する建物や兵士たちをマーキングすればOK。都市にある神々の神殿をすべて破壊すると勝利。破壊する前に攻め込んでいる神たちが倒されると敗北だ。敵からの攻撃は熾烈なので、マーキングを変えながら戦う必要がある。

神アイコンは、最大6人までが表示される。各神アイコンのタップでアイコンが拡大、都市の中の送り込みたい場所をタップすると神が登場する。特に順番はないので、好きな順で好きな場所に送り込む。送り込むのは全員同時でもいいが、神の数が増えればそれだけ戦略も広がる

壊したい建物をタップすると赤いラインで囲まれて、神はそのターゲットに向かって攻撃を仕掛ける。マーキングは建物でも敵の兵士でも可能。また、神アイコンをタップすると画面右側に能力アイコンが表示されるので、これをタップして特殊能力を使うことができる

特殊能力は、近距離系から遠距離系、敵の兵士を味方にしてしまうものまでと神によってさまざま。各能力に合った場面で使うと効果的だ

冒頭にも書いたように、他のストラテジーゲームよりもサクサクとプレイできるのが最大の特徴で、入門用としても最適だ。効果音もリアルだし全体的なプレイ感がとても心地いい。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s
  • OSのバージョン:iOS 9.2
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.1.10132
  • 課金総額:0円

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