ソウル オブ セブンス【ゲームレビュー】

指1本で手軽に遊べる「ワンフィンガーシューティング」をうたうフィールズの新作『ソウル オブ セブンス(the SOUL of SEVENS)』。2020年の近未来、あらゆる電子機器が機能を停止した世界で、7人の少女たちで編成された特殊部隊「SEVENTH(セブンス)」の活躍が描かれる。キャラクターのカスタマイズや最大4人のマルチプレイ、さらには豪華声優陣のボイスなど、さまざまな楽しみが用意された注目作だ。

サバイバルゲーム感覚で世界の平和を守る

「サバイバルゲーム」という言葉できる前から男の子の遊びといえば、野球などのスポーツ系か、チャンバラや撃ち合いなどの戦闘系のごっこ遊びが一般的だった。1980年代のBB弾の登場以前にも、銀玉鉄砲やつづみ弾のトイガンがおもちゃ屋や駄菓子屋に置かれていたので、近所の友だちとよく撃ち合いをしたものだ。

場所は近所の公園で、そう広くもなかったが、ジャングルジムなどの遊具を盾にしたり、滑り台を使って強襲をかけたりと、縦横無尽に駆け回って戦闘していたわけだ。しかし今のご時世では、公共の場所で撃ち合いなんてできようはずもないので、当時はなんともおおらかな時代だったのだろう。

本作『ソウル オブ セブンス』では、テロリストに奪われた秘密兵器を捕獲すべく、7人編成の特殊部隊が世界中の戦場を駆け回るのだが、3人称視点の戦闘画面では敵がかなり近くに見えて、子どものころの公園での風景がフラッシュバックした。

フィールドの広さはミッションに由来するので必ずしも一定でないが、狭い場所ではこれくらい近くに敵が見えることになる

キャラクターはまんべんなく育てる方がベター

本作では7人のキャラクターから1人を選んで戦闘に臨むのだが、各キャラクターには得意な武器やステータスなどの特徴がそれぞれ設定されている。いずれのミッションにも「推奨装備」が設定されているので、これに従ってキャラクターを選択した方が攻略は楽になる。

また、戦闘に入る際には「バトルチケット」と「キャッシュ」(お金)を消費するのだが、キャッシュは全キャラクターである一方、バトルチケットはキャラクターごとに消費することになる。そのため、特定のキャラクターだけを育てていこうとすると、すぐにこのチケットがなくなってしまう。チケットは時間で回復するが、それにはかなりの時間がかかる。なお、キャラクターがレベルアップすれば消費されたチケットは全回復するので、これをなるべく活用していこう。

バトルチケットは、「ひとりで遊ぶ」用と「みんなで遊ぶ」用の2種類が別個に用意されている

ガチャの結果はアーマーに反映される

本作はスマホゲームあることから当然ガチャの要素があるのだが、その仕組みがちょっと変わっていて、アーマー(防具)のみを引くことができる形式になっている。キャラクターの強化には、レベルアップももちろん、ロードアウト(携行武器)の開発も必須。ロードアウトの強化は、キャッシュを払って強化を行うか、設計図を集めて新しい武器を開発することで進めていく。アーマーは、ほかのアーマーをかけ合わせることでレベルを上げて防御力を強化できる。

敵を倒すことはもちろん大事なのだが、基本的に1対多数であったり、少数対多数の戦いになったりすることがほとんどなので、実はいかに生存し続けるかが最も重要となる。つまり、まずはアーマーの強化を行うことが先のステージに進むための近道になるわけだ。

アーマーはヘッド、ボディ、アクセの3種類。ヘッドは各種耐性、ボディは防御力、アクセはバーストに作用する

アーマーにも、キャラクターへの適性が設定されている場合がある。得意な武器にボーナスがついたり、戦闘力にボーナスが付いたりといった特典が受けられる

武器には一長一短がある

携行できる武器にはハンドガン、アサルトライフル、サブマシンガン、マシンガン、スナイパーライフル、ショットガン、ロケットランチャー、グレネードの8つのカテゴリーがあり、それぞれ長所と短所がある。

  • ハンドガン:集弾性に優れる反面、威力は弱く、装弾数も少ない
  • アサルトライフル:平均的な性能
  • サブマシンガン:威力はアサルトライフルに劣るものの、装弾数が多い
  • マシンガン:サブマシンガンよりも威力が高いが、集弾性に難がある
  • スナイパーライフル:1発の威力が高く射程も長いが、攻撃時にはスコープモードへ移行して移動ができなくなる
  • ショットガン:近接する敵には多くの弾を当てられるが、極端に射程が短い
  • ロケットランチャー:グレネードに次いで威力が高いが、装弾数は1発しかない
  • グレネード:ロードアウトで最も威力が高いが、装弾数は1発のみ

なお、装弾数を使い切った場合はリロードが必要となるが、これは威力の高い武器ほど時間がかかると思って間違いない。装備できるロードアウトはキャラクターによって2種類または3種類である。射程、装弾数、リロード時間などを考慮して、死角なく装備するのがセオリーだ。また、ロードアウトにはそれぞれ装備コストが設定されており、強い武器ほど戦闘時に高いコストを支払わねばならない。序盤で強い武器を装備させすぎると赤字になるので、注意しよう。

ロードアウトは実銃であり、ガンマニアにはうれしいこだわり。なお、購入に必要なキャッシュはかなり高めで、おいそれと買えるものではなかったりもする。序盤は手持ちの武器を強化してしのごう

ロードアウトの強化は、武器によってそれぞれ強化できるパラメーターと回数が設定されている。マガジンが改良できるなら、まず装弾数の強化をおすすめする

高コストのロードアウトを装備すると、出撃コストがかさむ。ちなみに、各キャラクターの得意武器を装備させた場合、出撃コストを半減させるという効果がある

複数の指を使えばバトルがさらに有利に

本作のセールスポイントに「指1本で遊べる」というのがあるのだが、射撃しながら目標を変える、移動しながら射撃するなど、複数個所をタップした方がより有利に進められるということが多々あった。簡単操作ということをアピールするのが狙いだとは思うが、操作自体はごくシンプルなのでその点は間違いない。操作に慣れれば、複数の指で思い通りに動き回れるようになるだろう。

また、戦場に合わせて装備を変える必要があるのだが、1つの装備をすべてのキャラクターで使い回せるのは大変ありがたかった。キャラクターごとに装備品を所持しなければならない場合、装備を外して、それを装備させて……と非常に面倒だからである。反面、データのやり取りが重く、移動中だとしばしばエラーが出てしまうことが少々気になった。この点に関しては、さらなる改善を期待したいところだ。

  • 使用した端末機種:iPhone 6 Plus
  • OSのバージョン:iOS 9.2
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.10
  • 課金総額:0円

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