ティアーズ レヴォリュード【ゲームレビュー】

KEMCOからダンジョン探索ゲーム『ティアーズ レヴォリュード』がリリースされた。大枠は従来のゲームと同じシステムを取っているが、バトルや探索などRPGを構成する1つ1つの要素を洗練させており、遊びごたえのある内容となっている。

入り組んだ3Dダンジョンと高精細バトルで魅せる探索RPG

アプリを起動すると、まずはぜいたくにオープニングアニメとテーマソングが流れて雰囲気を盛り上げてくれる。

希代の芸術家、オーウェイルの遺作を探し求めて街を探索していたシオン達は、記憶を持たない不思議な少女、リアラと出会う。彼女の記憶を探して共に旅をすることになる彼らだったが、この出会いが彼らの運命を思わぬ方向へと導いていく――。そんな、王道ミステリアスなシナリオだ。

主人公と行動を共にするオネエを始め、諜報に長けた少女、敵対してくる謎の美魔女など個性的なキャラクターが登場する。

主人公のシオン(左)、記憶を失った少女リアラ(右)

主人公たちの冒険を、「ギルド」と呼ばれる敵対勢力の面々(下段)が阻む

プレイしてみると、イージーモードだったこともあり約4時間でシナリオリストの半分を消化した。
深い物語にじっくり浸かりたい方は少々物足りないかもしれないが、軽く楽しみたいユーザーにはちょうどいいボリュームだろう。

見下ろし型ダンジョンに加え、キャラクター視点の小窓も

本作の醍醐味の1つに、ダンジョン探索がある。昨今よく見られる「一本道のステージをひたすら進むだけ」のスマホゲームとは違い、入り組んだ道を迷いながら歩いてゆくのが楽しい。キャラクター視点の風景を小窓で表示できるので、ダンジョン内で迷いづらい設計となっている。

アイテム収集はもちろん、謎解きや実績、サブイベントなど豊富な要素を搭載。ダンジョンRPGの面白いポイントをいいとこ取りしてまとめたような感覚だ。

物を拾うときは、アイテムの目の前に来てからタップすればOKだ

進みたい地点をタップすることで動くわかりやすい操作だが、自分の手指で画面が隠れがちなのが少し気になる。進みたい地点をタップするより、画面のどこでも指を傾けた方向に進んでゆくシステムのほうが見やすくなりそうだ。

1~2章は20分ほどで終わり、チュートリアルを含めた一連の行動にはすぐ慣れる。ステージの合間合間にシナリオパートや中ボス・大ボスをバランス良く散りばめていて、最後まで飽きずに進めそうな安心感があった。

バトルは超サクサク。ストレスフリーな進行でダンジョンに集中できる

敵との戦闘は、自分で判断できるシンボルエンカウント方式。そして、戦闘はターン制のコマンドバトルだ。ゲーム開始時にイージー、ノーマル、ハード、カオティックと4段階の難易度から選べるが、ノーマル以下なら雑魚敵は一撃で倒せるため非常にスムーズに進行する。
頻繁に訪れる雑魚戦はほんの10秒程度で終わるので、通勤中や休憩中などの隙間時間を使って小刻みにプレイしやすい。オートセーブ式なので、せっかく進めたのにセーブ忘れでデータがおじゃんになる心配も無用だ。

高精細なグラフィックで、キャラクター達がなめらかに動く

育成面もシンプルだ。武器は初期装備を鍛えて強くする方式で、あれこれと武器を持ち替える手間はかからない。スキルは使えば使うほどレベルが上がり、威力を増したり全体攻撃になったりする。ダンジョン探索の奥深さを追求した分、それ以外の部分でだれることがないようバランスの取れた構成になっている。

どのスキルもインパクトが大きい。ボス戦では派手な技の応酬が見られる

また、特殊ステージとして課金ダンジョンが用意されている。ただ、ゲーム内で勝利を重ねるたびに課金ポイントが積み立てられるので、敵を回避せずプレイしていれば自然と無課金で遊べるようになっている。

手軽な操作性と適切なボリュームで、ダンジョン探索の醍醐味を存分に味わえる

総括すると、そんな印象を受けるゲームだった。入り組んだダンジョンを歩き尽くし、アイテムを総取りしてクリアできたときの快感はひとしおで、完全制覇欲求がくすぐられる。上述のとおり、シナリオ自体はさほど長くないため、短期間で遊び切りたい方には特にオススメだ。パズルで一直線にステージを進んでいく今時のゲームも楽しいが、たまには混沌としたダンジョンを練り歩いてみてはいかがだろうか。

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • OSのバージョン:iOS 8.3
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0

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