思い出の食堂物語 ~心にしみる昭和シリーズ~【ゲームレビュー】

『思い出の食堂物語 ~心にしみる昭和シリーズ~』は、GAGEX(ガジェックス)が展開している「心にしみるシリーズ」の新作タイトル。昭和時代を感じさせる小さな食堂を舞台に、おばあさんが1人でお店を切り盛りしていくシミュレーションだ。

おじいさんのお店を守るためおばあさんが孤軍奮闘!

本作は、小さな食堂を舞台にしたお店の運営ゲーム。

病気になってしまったおじいさんに代わって、おばあさんがお店を引き継ぎ、やってくるお客さん相手にてんてこ舞いしながら食堂を切り盛りしていく。

基本的には、お客さんの注文に合わせて料理を出していくシンプルなゲームだが、お客さんの満足度が上がるとストーリーが発生。しんみりとくる物語も展開される。

明確な時代設定はないが、昭和の時代を感じさせる小さな食堂が舞台。ほのぼのした物語が展開されていく、癒し系のゲームである

ありし日の食堂の姿。お店は小さいながらも繁盛していたが、おじいさんが病気になってしまったことでおばあさんが代わりに運営をしていく

とにかくお客さんに料理を出していこう!

ゲームの流れはとてもシンプルだ。お店にお客さんがやってくるので、タップして料理置き場にある料理を出して食べてもらう。

料理を食べ終わったお客さんは、お金を出して帰っていくので、画面をタップして回収しよう。

各メニューは、決められた回数を作るごとにレベルアップし、新しいメニューが開放されていく。

とにかく料理を作ってお客さんに出していき、新たなメニューが出てきたらそれを作って……ということの繰り返しだ。

お客さんから出ているフキダシをタップすれば、料理を提供できる。あまり待たせないようにして、どんどん料理を出していこう

お店には色々と置いてあるが、気にする部分は「おばあさんのスタミナ」「お客さんが食べたい料理」「作りおきの料理」の3つ。

お客さんはお店のメニューからではなく、料理置き場にある料理から注文をしてくるので、たくさん作ってストックしておくといいだろう。

ただし、あまり作りすぎると、すぐにおばあさんのスタミナがなくなってしまう。4~5つくらいストックがあればじゅうぶんだ。

メニューによって必要なスタミナと価格が異なるので、チェックしておこう。とはいえ、ゲーム開始時はおにぎりと海苔、卵くらいしかないが……

スタミナは、時間経過のほか、お店レベルが上がったときに回復する。

お客さんに料理を出すと少しずつお店の経験値も上がっていくので、スタミナが0にならないように気をつけながら料理をストックし、効率よくお店レベルを上げていきたい。

料理は冷めたり悪くなったりするということはないので、作り置きで効率よく出していこう

また「設備」のメニューからは、料理置き場や客席の追加ができる。お金がたまってきたら、こちらも忘れずにやっておこう。

人情味あふれる会話シーンを楽しもう

お店にはさまざまなお客さんがやってくるが、まれに料理を出したあとに会話シーンが発生することもある。

食べ終わったあとにフキダシが出ていたら、会話シーン発生の証。タップして、話を聞いてみよう。

謎のお坊さんは、ゲームを進める上でのヒントを教えてくれる。本作はチュートリアルが一瞬で終わってしまうので、お坊さんのヒントはとてもありがたい

人物ごとに設定が作り込まれていて、会話をしていくと、それぞれの複雑な家庭環境や人間関係を垣間見ることができるだろう。

また、おばあさんの家庭環境が、だんだんと見えていくのも面白い。少し大げさだが、推理アドベンチャー的な楽しみ方もできる。

おばあさんの孫のまー坊。母親が出産のため入院中で、よくお店にやってくる(ちゃんとお金も払ってくれる……!)。ほのぼのした会話が繰り広げられるが、マー坊にもいろいろ悩みがあるようだ

いちどやってきたお客さんは、「お客」のメニューから情報を確認できる。「◯◯(料理名)が気になる……。」と出ていたら、その料理を出すことで次の会話が出現

またゲームを進めていくと、お客さんだけでなく、おじいさんとの会話シーンも発生。

最初は「アレはどこへやった」「耳が遠くなった」などの老人的な会話が繰り広げられるが、回数を重ねると、話はだんだんとシリアスな方向へ。

お店のやりくりと並行して、物語も読み解いていこう。

最初の数回は、絵に描いたようなおじいさんとおばあさんの会話。だが、だんだんと内容がシリアスになっていく。おばあさんの家庭も、複雑な事情を抱えているようだ

料理置き場を増やそう!

シンプルなゲームなので、特に詰まるようなこともないと思うが、ちょっとしたコツを紹介しておこう。

はじめは料理が2種類しか置いておけないので、早めに「設備」から「料理置き場1」を増設して、ストック数を増やしておくこと。

これで、出せる料理の種類も増えてスムーズにプレイを進められるだろう。

料理置き場1は、お金2,500で購入可能。たまったらすぐに増設しよう。テーブルと椅子は、後回しでかまわない

また、お坊さんも教えてくれるが、置いておく料理の組み合わせも重要だ。

ごはんとチャーハンが一緒に置いてあっても、同時に食べてくれる人はいないので、ごはん+みそ汁、チャーハン+ギョーザなどのセットを考えてみよう。

料理には「ごはん」「メイン」「サブ」という項目が分かれているので、それぞれを1種類ずつ作り置きしておくのが効率的である。

置いてある組み合わせがよければ、お客さんはチャーハン→ギョーザや、カレー→肉じゃがなど連続で注文してくれる。定食にあるメニューの組み合わせをイメージしてみるといいだろう

お腹が空いてくる良作シミュレーション

おばあさんの料理はなかなかおいしそうで、プレイしているとだんだんお腹が空いてくる。

お店のやりくりはそれなりに安定していくので、それよりも登場人物との会話シーンに感情移入してしまった。

また、お客さんそれぞれにストーリーがあるので、続きが見たくなってどんどん料理を作ってしまう。

シンプルなゆえに中毒性も高く、かなりハマれる作品である。

  • 使用した端末機種:SO-02G(Xperia Z3 Compact)
  • OSのバージョン:Android 6.0.1
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.0
  • 課金総額:0円

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