大魔界村【ゲームレビュー】

カプコンの往年の名作『大魔界村』が、スマホゲームとなって再臨!魔界村シリーズ2作目となる本作には"黄金の鎧" が登場。武器によって変わる「大魔法」を使い、ルシファーの野望を打ち砕こう!!

上達を肌で感じられる!超骨太のアクションゲーム

『大魔界村 モバイル』は1988年にカプコンよりアーケード用ゲームとして製作された、魔界村シリーズの2作目『大魔界村』をスマホに最適化したリメイク作品。

プレイしたことがなくても、タイトルなら耳にしたことがある人も少なくないはずだ。

筆者もそのひとり。本作は横スクロールのアクションゲームとなっており、タイトルどおりの禍々しい世界観が特徴的だ

舞台となるのは、前作『魔界村』での戦いから3年後の世界。

突如としてルシファーが率いる魔物の大群が城を襲い、人々は大混乱。異変を感じ取った騎士アーサーがプリンセスの助けに駆けつけるも、目の前で命を絶たれてしまう。

ルシファーから世界の平和を取り戻すべく、アーサーは再び魔界村へと向かう。

オープニングムービーに、雲のような見た目で登場するルシファー。対峙するまでには、たくさんの苦難が待ち受ける!

プレイスタイルに合わせて変更できる4つの操作方法

アーサーは、画面の左右に配置されたボタンを押すことで操作できる。スマホアクションゲームではおなじみのものとなっているので、すぐに慣れていけるはず。

画面の左側のボタンが移動系、右側のボタンがアクション系のボタンとなっている。下ボタンを押してしゃがみながら攻撃することなどもできる

デフォルトで設定されている「TYPE A」のほかに3種類の操作方法があり、自分の好みに合わせて操作を変更できる。

大きく変わるのは主に移動系の操作で、アクション系のボタンはその操作に合った配置に変わる。

個人的にはデフォルトのTYPE Aが操作しやすかった。一見するとちょっとした違いしかないように見えるが、操作の感覚はガラリと変わる

ボタンの大きさなどもカスタマイズ可能

操作方法を選択する以外にも、ボタンのサイズや画面拡大するかなどまで、細かく操作感を自身のプレイスタイルに合わせられる。

スマートフォンのサイズに関わらず、だれもが存分に名作アクションを堪能できるようになっているのだ。

ここまで紹介してきた写真は、すべてボタン配置がコンパクトのもの。ノーマルに変えると、全ボタンが画面の角に配置される。大きな画面のiPadなどでプレイする場合に良さそうだ

画面拡大をオンにすると、オフ時に画面の両脇にあった枠が取り払われる。個人的には自分の指で敵が見えづらくなってしまうため、オフにした方がプレイしやすかった

一撃でパンツ一丁の大ピンチ!? 隠された宝箱を探しだそう

アーサーが挑む魔界村は、さまざまな敵や仕掛けでいっぱい。

ボスにたどり着くまでの道のりもなかなかハードで、何度もやられて習性をつかむことで徐々に進められる難易度となっている。

最初に出会う敵「死神」。地面や木陰から急に現われて、アーサーに襲いかかる

はじめて大きくつまづくことになった、強風エリアに大量出現する「カマイタチ」。回転しながら突進してアーサーの進行を妨害する。回転中は無敵で、強い向かい風との組み合わせが非常にやっかいだ

はじめは鎧をまとって、いかにも騎士らしい出で立ちのアーサーだが、敵にぶつかったり攻撃されたりすると、いきなりパンツ一丁の姿に。

パンツ状態で再度攻撃されると、ガイコツになってライフが減り再スタート。残りライフがなくなるまでに、ステージの最奥地に待つボスを退治できれば、ステージクリアとなる。

1撃をくらったときの変わりようがハンパじゃない。安全行動を重視して行動していくのが基本となりそうだ

アーサーのもうひとつの敵が制限時間。あまりのんびりもしていられない、シビアな時間設定がなされている

一度パンツ一丁になってしまっても、道中に出現する「宝箱」から鎧が見つかることもある。

どうやら宝箱は、特定の場所を通過しないと現れないらしく、宝箱の位置と条件を知っているかいないかで、難易度はグッと変わってくる。

つまづいたときには、しっかりと宝箱探しをすると奥に進みやすくなる。新たに宝箱を見つけ出せたときの高揚感は、本作ならではのものだ。

シリーズファンに教わったのが、1面のスタート地点から逆走してジャンプすると現れる宝箱。このように、特定の場所で特定のアクションを起こさないと見つけられない宝箱もあり、非常に探索のし甲斐がある

よくあるのが、進行方向とは逆に出現する宝箱。前ばかりに気を取られていると意外と見逃しやすく、何度も繰り返しプレイしていくなかで、ようやく見つけられることも多かった

また、鎧状態で宝箱を開けると、大魔法が使える「黄金の鎧」が手に入ることも。

魔法発動中はなんと無敵!慢心しすぎずに前へと進んでいき、ボス撃破を目指そう。

黄金の鎧をまとうと表示されるゲージがたまると、魔法ボタンが出現する。いずれの魔法も非常に強力で、広範囲の敵を巻き込む

油断してはいけない理由が、黄金の鎧の耐久力。普通の鎧と同じく、なんと一撃でパンツ一丁へと成り果てる。

不意をつかれると鎧が砕けて一気にピンチに!

宝箱からは敵が現れることも

唯一鎧をゲットできる宝箱だが、中には「マジシャン」が潜んでいることも。

マジシャンの攻撃を受けると、一定時間姿をアヒルや老人に変えられてしまう。

アヒル姿になると攻撃と2段ジャンプができなくなる。老人になると行動が遅くなって敵にやられやすくなる

武器で変わる戦術

そのほかにも、宝箱からは「武器」が入手できることもある。

時折出現するツボを担いだ敵を倒すとドロップすることもあり、初期装備の槍以外にもさまざまな武器が使える。

直線状に槍を投げる、最もオーソドックスで非常に使いやすい武器。

連射性能が高く、下手に武器を変えるよりも槍だけでプレイした方が進みやすく感じた、アーサーの相棒的存在。

イカルスの盾

トゲのついたフリスビーのような円盤を投げて攻撃する武器。

しゃがみながら投げると、地面に沿って飛んでいくのが槍とは違うポイント。

短剣

基本的な使い方は槍と変わらない、凄まじい連射力を誇る武器。

槍より当てづらいのがデメリットだが、体力の高い敵が多いため、かなり使いやすい。

斜め上に向かって投げる、珍しいタイプの武器。

武器自体が大きくて当てやすく、敵に当たっても消えない貫通性能がある。ただ、左右の敵に弱く、使用者を選ぶ武器となっている。

たいまつ

火のついたたいまつを投げ、着弾点から出る火柱で攻撃する武器。

左右にいる敵に強いが、リーチが短く、着弾するまでは松明をぶつけて戦うしかないという欠点がある。

唯一、投げずに振り回して戦うタイプの武器。

当たったときのダメージが他の武器より大きいが、射程が非常に短い玄人仕様の武器だ。

武器で変わる大魔法

黄金の鎧を着たときに使える魔法も、武器によって変わる。

どれも特徴的で強力なものとなっているので、魔法も考慮してベストな武器を探してみよう。

短剣なら分身、斧なら爆発と、予想外な魔法が並ぶ。ぜひ自分の手で高めてみてほしい

シリーズデビューにもピッタリ!達成感がたまらないやり応えバツグンの作品

本作には、シリーズファンが昔と同じ感覚でプレイできる「クラシックモード」とは別に、『超魔界村』で初実装された2段ジャンプなどが追加された「カジュアルモード」が用意されている。

比較してみても、操作がプラスされた以外の差を感じることはなかったが、その差が実に大きく、プレイしやすいモードとなっている。

カジュアルモードでは、2段ジャンプと合わせて、ジャンプ中に左右方向を入力して着地位置を調整できるようになる。最近のゲームではもはや当たり前ともいえる機能だが、これができるとできないとでは操作感が大きく変わる

2段ジャンプを想定していないステージ設計となっているので、本来とはできない回避方法やルートを使って進んでいける

プレイしやすいといっても、最近のゲームでは味わえないほどのハードさが本作にはある。

苦戦して何度も同じようなプレイを繰り返してしていくうちに、自然と敵や宝箱の出現位置が頭に入ってきて、気づけばラクラク越せるようになっている。自身の腕の上達をひしひしと感じられるのだ。

魔界村シリーズだからこその歯ごたえを再び味わいたい人はもちろん、まだ味わっていたことのない方にこそプレイしてみてほしい作品だ。

初見プレイの筆者が、1面のボス「シールダー」に初めて出会うのが、スタートから1時間30分ほど経過したとき。特に道中が長いわけではないのだが、つまづく壁が絶妙に設置されており、本当に少しずつ奥へ奥へと足を進めていけた

魔界村シリーズの有名人(?)「レッドアリーマー」と遭遇し、まさかの初見撃破できたのが初プレイから3時間後のこと。同じ面ばかりをプレイしていたはずなのだが、つまづきポイントを越せたときの達成感が凄まじく、終始熱中してプレイできた

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • iOSのバージョン:10.3.1
  • プレイ時間:約3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.00.00

(C) CAPCOM CO., LTD. 1988, 2017 ALL RIGHTS RESERVED.