コープスパーティー BLOOD DRIVE【ゲームレビュー】

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廃校監禁ホラーアドベンチャーと銘打たれた人気シリーズの最終章となる『コープスパーティー BLOOD DRIVE』。iOSおよびAndroid版では、2014年にリリースされたPS Vita版から難易度が調整され、さらに探索中にいつでもデータをセーブできる機能などが追加されて、より遊びやすくなっている。

異世界の恐怖にあおられる!臨場感たっぷりのホラーADV

呪われた廃校「天神小学校」を舞台に、さまざまな恐怖と謎を描く『コープスパーティー』シリーズ。本作は『コープスパーティー Book of Shadows』のラストから続く、物語の最終章として位置づけられている。

惨劇の舞台となった天神小が、メニュー画面にいきなり登場。各チャプターの終了時にはその都度、この画面に戻されることになるが、そのまま続きを遊ぶ場合には「NEW GAME」から新たなチャプターを選択。セーブデータから再開する場合には「Continue」または「Quickload」を選べばOK

スマートフォン版では、PS Vita版と比べてローディング時間の大幅な改善が図られており、より本作の世界に没入できるようになっている。

また、セーブデータはiCloudおよびGoogle Playゲームサービスに対応し、オンライン上に保存しておくことが可能だ。

ろうそくのある場所でセーブできる。セーブデータの枠は十分な数が用意されているので、どんどん利用して問題ない。またクイックセーブがあるので、ちょっと中断する際などに便利だ

本作をプレイする際には、イヤホンまたはヘッドフォンは必須といえるだろう。PS Vita版と同様に、「ダミーヘッドマイク」によって収録された3D音響で、耳元でささやかれるようなサウンドを体験できる。

実際、さまざまな方向から人の声や正体不明の物音が聞こえてくるというのは、その場面に自分も居合わせているかのような臨場感を醸し出す。ホラーというジャンルでもあり、できれば薄暗くした自分の部屋で、深夜にじっくりとプレイしたいタイトルだ。

プロローグ

「Book of Shadows」の惨劇から2ヵ月後。
黒魔術を使用した障害反動で重症を負ったあゆみは、直美の助けでなんとか一命を取り留めていた。
そして入院中のあゆみに届けられた、姉・ひのえのメッセージ。

「――黒の本「Bool of Shadows」を取り戻しなさい」

篠崎家が代々守り続けてきた門外不出の禁忌の書。それを取り戻すために、あゆみは再び天神小へと赴くことになる――。

楽しそうな様子で写真に収まっている仲間たち。しかし、全員が現実の世界に戻ってこれたわけではなかった……

過去と未来がザッピング!過去作を遊んでいない人も問題なし

本作のストーリーは、主人公の篠崎あゆみを中心に展開していく。またチャプターによっては、別のキャラクターの視点から並行する物語を追っていくことになる。

その時、違う場所ではどのような事件が起こっているのか、非常に興味をかき立てられる。

天神小から帰還したあゆみだが、彼女を待っていたのは、自分の知る現実とは少し異なる世界……

ちなみに、シリーズものということで「これまでのタイトルを遊んでいないとわからないのでは?」という方もいるだろう。その点については物語の随所で自然と知ることができる作りになっている。

筆者の場合も本作で初めて『コープスパーティー』シリーズに触れたのだが、ストーリーの随所で過去と現在がザッピングし、どのような惨劇が起こったのか、過去作のキャラクターたちが本作のメインキャラクターとどのような関係にあったかが、それとなく理解できた。

チャプター0は、姉が生前に残した言葉を伝えられ、「Book of Shadows」の謎に迫っていくあゆみのエピソードとなっている

さまざまなエピソードが、少しずつ時間と場所を変えてつづられていく。美麗なイラストを使った特別なシーンも用意されている

2つのモードを行き来しながらストーリーが展開

本作のゲームプレイは会話モードと探索モードの2つに大きく分かれており、各チャプターの前半はさまざまなキャラクターとの会話を通してストーリーが進む。

そして探索パートでは、いくつもの手掛かりを頼りに、見えないゴールを目指していくことになる。

シンプルでわかりやすい操作方法。バッテリー消費をONにすれば電池切れになることがなくなり、ぐっと難易度も低くなる

探索パートでは、キャラクターが3Dモデルで画面に登場し、周囲を自由に動き回ることが可能だ。移動は、画面右下のバーチャルパッドで行う。

画面右側の「走る」ボタンに触れている間はダッシュすることもできる。ただし、一定の時間以上走り続けていると、息が切れてわずかな間だけ身動きできなくなる。

敵に追われているときなどは、あわてず急いで逃げる必要があるだろう。

場面が天神小に移ると、さまざまなアクシデントが次々と発生する。追いつかれたら即死の敵が現れたときには、ダッシュで距離を開ける必要があるのだが、あせって息切れしてしまうと身動きがとれずに……

敵に追われているとき、ちょうどいい大きさのロッカーを見つけることができれば、その中に隠れてやり過ごすことができる。ただし、中からは外の様子がわからない。敵が近くにいるときは赤いサークルが表示され、遠くなるにつれて緑→青と変化していくので、参考にしよう

また、特に念入りに調べたい場所では、そこに近づいた後に画面をタップ。役に立つアイテムや、ストーリーの進行に必要な情報などが手に入ることがある。

手に入れた道具を特定の場所で使うことで、進めるルートが増えるといった仕掛けもある

なお、探索する場所は、ほとんどが暗闇の中だ。画面左上の「懐中電灯」ボタンをタップすれば、周囲を照らし出すことができる。

このとき、画面右下のバーチャルパッドを操作すれば、照らす場所を上下左右に移動できる。電池切れというアクシデントもあるので、使いすぎには注意が必要だ。

周囲を探索することで、電池や包帯といったアイテムを発見できることも。懐中電灯の電池が切れたら交換しよう

複数のキャラクターが行動をともにしている場合は、探索するキャラクターを任意に切り替えることができる。女性では持てない重い道具を、男性で持ち上げるといったシーンもある

体力をじわじわと奪っていくトラップの数々

悪意に満ちたさまざまなトラップが仕掛けられている天神小の内部。先へ進むにつれて、その種類がどんどん増えていくので、より注意を払って探索を続けていく必要がある。

荒れ果てた天神小の中には、さまざまな怨念が満ち満ちている。できれば、このような場所には足を踏み入れたくはない……

また通常の体力を削られる数々のトラップに加え、精神をむしばむ「黒化」という要素も。手助けになるアイテムやオブジェクトを利用して、探索を進めていこう。

至る所にガラスの破片や木片が落ちていて、触るとケガをしてしまう。体力が減少したら、包帯を使って回復しよう

ひび割れた床板を踏み抜いて、穴にはまってしまうことも。ダメージは大したことはないのだが、もし敵に追われていたら……

通路に仕掛けられたワイヤートラップ。もし気づかずにふれてしまったら……。落ち着いて画面をタッチすれば切ることが可能だ

生肉が敷き詰められたような不気味な床からは、触手が飛び出してくることがある。この状態で放っておくと、「黒化」によって精神が崩壊し、死に至る。画面をタップ連打して振りほどけ!

廃校ならではの「恐怖」がたっぷり!

チャプター0から2までをプレイしてみたが、それぞれの所要時間は各2時間ほど。キャラクター同士の会話の中からは、表からは見えないさまざまな事情が浮かび上がってくる。

ネタバレを避けるという意味で、すべてを細かに紹介することはできないが、この先にどのような展開が待ち受けているのかが個人的にも非常に気になる。

どこからともなく聞こえてくるピアノの音など、廃校舎というロケーションを生かした「恐怖」が盛りだくさん!

本作には若干グロテスクな表現もあり、すべての人におすすめするというわけにはいかないと感じる。ただ、デフォルメされた3Dキャラのかわいさによって、きつい表現もどことなくマイルドなものとなっている。

突然の理不尽な死、というものには出会わなかったので、そういう意味では非常にプレイしやすい出来栄えとなっている。じっくりと時間をかければ必ず先へ進めるシステムとなっているので、ホラーゲームをカジュアルに遊びたいという人はぜひ!

こんなサービスシーンも用意されているので、ギャルゲーファンも要チェック。キャラクターのセリフやモノローグは豪華声優陣によるフルボイス仕様だ。上スワイプでメッセージウィンドウを消したり、下スワイプでメッセージログを確認したりすることもできる

ちなみに本作は、2017年2月2日から2月28日までは「5pb.ウィンターセール」としてディスカウントプライスで販売されている。通常の半額以下で購入できるので、興味がある人は早めにダウンロードしておこう。

ただし、本作は日本語版と英語版で別販売となっているので、購入の際には注意してもらいたい。

※以下のストアへのリンクは日本語版です。

  • 使用した端末機種:iPhone 6s Plus
  • OSのバージョン:iOS 9.3.2
  • プレイ時間:約6時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0

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