HoPiKo【ゲームレビュー】

『HoPiKo』は、ドット絵のシンプルなキャラクターを操作して、ひたすらゴールを目指すスピードラン&プラットフォームゲームだ。開発したのは『ALONE...』や『PUK』など、シンプルながら高いゲーム性とハイクオリティーなサウンドに定評のあるイギリスのゲームメーカーLaser Dog。ご機嫌なBGMとハイスピードな世界観が最高に気分をハイにしてくれる作品だ。

「目指すは世界最速!」のハイスピードアクション!!

『ALONE…』ではひたすら飛び続けるロケットに絡め、孤独感にあふれるドラマと猛スピードの中で一瞬の油断が命取りとなる緊迫感をつなげることで高い評価を受けたLaser Dog。『HoPiKo』では特に「スピード」にこだわりを見せており、とにかく可能な限り速く先に進むことがゲームの根幹となっている。スピードマニアにはたまらない内容だ。

オープニングではヘッドフォン推奨のグラフィック表示が。オリジナリティーあふれるゲーム性も注目だが、1980年代のゲーマーを心の奥底から揺さぶるチップチューンサウンドも見逃せない

ちなみに本作のストーリーは、主人公の「HoPiKo」が邪悪な「Nanobyteウイルス」にさらわれた仲間たちを助けにいくというもの。タイトル前にオープニングのアニメが流れるので、そちらもぜひ見てほしい。

HoPiKoはあらゆるゲーム機の中にいて、ゲームプレイを助けてくれる精霊のような存在らしい。なお、プレイヤーが操作するのは、Nanobyteウイルスから唯一助かったという1人のHoPiKoだ

ストップ=死! 一瞬たりとも、とどまることは許されない

プラットフォームゲームと銘打った本作では、床から床へとスラッシュやタップで飛び移り、仲間たちが捕まっているゴール地点までたどり着くのが目的となっている。『ALONE…』ではロケットで延々と飛び続けたわけだが、本作では1ステージクリアにかかる時間はわずか数秒。しかし、その数秒すら長いと感じてしまうほど圧倒的なスピード感に酔いしれることができる。

床にいるときに画面のどこかをタップすると、HoPiKoが真っすぐ飛んでいく

斜めに飛びたいときは、その方向へスラッシュすればOK。障害物を避けながら、タップとスラッシュでゴールを目指すのが基本的なゲームの流れだ

この手のゲームでは、後ろから画面が迫ってきたり、敵が追ってきたりする仕掛けで緊張感を演出している。本作でも同様で、床の上に数秒とどまっているだけでゲームオーバーになってしまう。そのため、いやが応にも急いで先に進まなければならず、それが本作の高い難易度とスピード感の演出につながっている。

「床にとどまり、先にある障害物の位置を確認してから飛ぼう」と思っていると、もうやられている……というのが本作。このレビューのためスクリーンショットを何枚か撮影していたのだが、とりあえずカシャッと音がして撮り終わったときにはもう死んでいる!

動きまくる障害物が行く手を阻むことも。タイミングを見計らっていたら死ぬので「ここだ!」という感覚で飛ぶ。失敗したらもちろん、死ぬ

ステージによっては、乗ったらふよふよと動き出す床など、さまざまなギミックがふんだんに用意されている。ほぼすべてのステージについて、初見でクリアするのはかなり厳しくなっているので、トライ&エラーを繰り返しながら、自分なりのコースを見つけるのが基本的な進め方だ。

乗った位置によって、アチコチに動き出す床。乗った場所を支点に、円を描くように移動するので、それを見越してジャンプしないと……死ぬ

飛び乗るとまっすぐに移動する床。すぐに次の床へと移動しないと、死ぬ

ここで紹介している2つの床は通常の床と異なり、乗っても死ぬことはない。だからといって悠長に構えていたら、壁にぶつかったり遥か彼方に飛ばされたりして死んでしまう。とにかく死にまくるので、イライラせずに「いつかクリアできるさ」くらいの気持ちでプレイするのがちょうどいい。

100以上の高難易度ステージを突破できるか!

本作では、さまざまな工夫が施された100以上のレベルが登場。各レベルはそれぞれ5つのステージで構成されているので、ボリューム満点の内容だ。なお、ゲームオーバーになると、また最初のステージからのやり直しになる。高難易度のステージだと、同じところを何度も何度も、何度もプレイするはめになるので、覚悟しておこう。

特定のステージをクリアすると、次のステージがアンロックされていく

各ステージの最も確かな攻略法は、とにかく死にまくること。ヒントもないので、何回かプレイして、まずは床と障害物の位置を確認。そして障害物を避けるタイミングを計りながら、何度もトライする気持ちが大切だ。

無事にステージをクリアできたら、次はハイスコアに挑戦してみるといい。100分の1秒単位で時間を切り詰め、世界最速を目指そう!

ランキングは、そのレベルをクリアした後ならいつでも確認できる。「簡単なステージなら……」と100位以内を目指してみたが、なんと4桁台。世界の壁は厚かった

死んだ回数やクリアしたステージなどで、アチーブメント(実績)が達成される。たった1秒で死んでしまうと獲得できる「Quick death」といった風変わりな項目も

ハイスピードでテンポよく飛ぶ快感がたまらない!

とにかく死にまくる本作だが、ポンポンポンとテンポよく障害物をかいくぐり、ゴールまでハイスピードで飛び込んだときの達成感は格別!クセになりそうなテクノ調のBGMが頭の中をハイにしてくれるので、ハンパなくゲームに没頭できるはず。筆者がレベル10をクリアできたときには、『スターウォーズ』でデス・スター内部に飛び込んだファルコン号のようなスリルとエクスタシーを感じてしまった。

誰でも遊べるシンプルな内容だが、難易度が極めて高く、さらにタイムアタックという求道的な一面もあるため、軟弱(?)なファッションゲーマーにはちょっとおすすめできない代物。ただ、突き放したような難易度を好むチャレンジャーやファミコン世代の8ビット音楽好きにはたまらない作品であることは確かだ。スピードの向こう側をのぞいてみたい人は、ぜひ手に取ってみてもらいたい。

  • 使用した端末機種:iPhone 4S
  • OSのバージョン:iOS 8.3
  • プレイ時間:3時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.0.1

(C)Laser Dog Games Ltd.