トラフィック・ジャム(Does not Commute)【ゲームレビュー】

1970年代のとある小さな街の住人たちによるカーライフをテーマにした『トラフィック・ジャム(Does not Commute)』。プレイヤー自身が操作する何台もの車が通りを疾走し、やがて通勤ラッシュを作り出していく。パズル要素も楽しめる独特なプレイ感覚のドライビングゲームだ。

信号もない! ブレーキもない!!
人生はいつも波乱に富んだ危険なドライブだ

鉄球をぶつけてガラスを破壊する不思議な大ヒットアクション『Smash Hit』を開発したMediocreによる新作『トラフィック・ジャム(Does not Commute)』は、「通勤しない」という意味のタイトル名を持つ戦略ドライビングゲームだ。街中を行く車が増えれば、渋滞が起きて事故も発生する。1970年代風の町並みを舞台に、いろいろな車に乗る人びとがいつもの日常生活を送ろうとするが……。

ゲームスタート時のローディング画面は、どこか懐かしいレトロなアメリカンクラシックカーのダッシュボードがモチーフになっている

ハンドル操作のみのシンプルさゆえに難しい

プレイヤーの目的は、すべての車が無事に目的地にたどり着けるよう、ハンドルを操作して1台ずつ目的地へ送り届けること。1台の車が目的地へ到達したら、次の車に乗り換えて新たなドライブに出発だ。ゲーム中では同じ時間軸で多数の車が走っているという設定で、最初は閑散していたストリートも、自分が走らせた車で徐々に混雑していく。

走っている車は、すべて自分が先に操作したもの。走ったルートがそのまま再現され、新たに走らせる車の障害物になる

まずは画面をタップすると、エンジンが掛かってドライブ開始。画面右側をタップすると右ハンドル、左側をタップすると左ハンドル。操作はとてもシンプルで、タップしている間だけハンドルを切っている状態になる。指を離せば直進状態に戻るので、パニックにならないよう冷静に操作しよう。

少しだけ早めにタップするのがスムーズに角を曲がるコツ。長めにタップすると急ハンドルになってしまうので、短いタップを繰り返して少しずつハンドルを切ろう

進行方向が逆だとハンドルも逆に

車が画面の上から下へ移動する場合、右側をタップすると画面左側に、左側をタップすると画面右側に車が曲がる。タップは車を曲げる動作ではなく、あくまでもハンドル操作だ。進行方向が逆向きに見えるので、曲がる方向も逆向きになるわけだ。人によっては、この操作に慣れるまで時間がかかることがあるかもしれない。

この場合は、基本的に右へ2回ハンドルを切ることになる。画面の上から下へと向かってスタートする車の操作は、スタート前にハンドルを切る方向を頭の中でいったん確認しておくのがおすすめだ

事故を起こすとスピードが低下

電柱や建物などに衝突したり、走っている他の車にぶつかったりすると、車が故障してスピードが遅くなってしまう。このゲームは持ち時間がなくなってしまうとゲームオーバーになるので、できるだけ早く目的のルートに移動させたい。事故の結果、うまくゴールにたどり着けなくなってしまった場合には、画面左上の巻き戻しアイコンをタップしよう。1秒を消費してやり直すことが可能だ。

やり直しの1秒も、繰り返し蓄積されるとけっこうな損失になる。ゴールに近い場所で事故を起こした場合は、やり直さずにそのままゴールするのも1つの手だ

タイム回復アイテムを見逃すな

ステージには、10や20と書かれたアイテムがいろいろな場所に配置されている。車を走らせてそのアイテムに接触すると、数字の分だけ自分の持ち時間が加算される。無理をしてアイテムを狙って余計に時間を使っては意味がないが、すべての車をスムーズに運転してもステージクリアにギリギリの時間しか与えられていないので、できるだけ多くのタイム回復アイテムを取って持ち時間を増やしていこう。

できるだけ、時間のロスなくタイム回復アイテムをゲットできるルートを考えてから、エンジンを掛けよう

ショートカットすると後から走らせる車が有利に

大通りを行くルートを選択するのは走りやすく、障害物なども避けやすい。しかし、多くの車が大通りいっせいに走ると、車同士の接触が発生しやすくなってしまう。特に、車同士の正面衝突はダメージも大きく、やり直しが必須になってしまう。後から走らせる車の安全なルートを確保することを考えて、ショートカットできるルートがある場合は細い道を抜けた方が有利になる。

基本的に、通れる場所ならどこを走っても問題ない。あくまで目的のポイントにたどり着ければOKなので、走りやすくて早く走り抜けられるルートを選択しよう

ゲームを進めるといくつかの特殊効果が選択可能に

ある程度ゲームを進めると、車の特性を変えられる特殊効果が開放。いくつかの特殊効果が存在するのだが、同時に1つしか選択できないので、自分のスタイルに合った効果を選んでプレイしよう。また、この特殊効果はいったん開放されると、ゲームオーバーでやり直しになってもそのまま使用できる。

車のスピードを上げる「ターボ」、カーブの安定性をアップさせる「トラクションコントロール」、事故を起こしたてもあまりダメージを食らわない「アーマー」などの特殊効果が存在する。それぞれに長所と短所があるので、いろいろ試してみよう。ちなみに、よく車をぶつけてしまう人には「アーマー」がおすすめだ。

ドライバーたちの人生ドラマがゲームをさらに楽しくする

この街では、さまざまな人生を抱えた人たちが車に乗って移動している。そのドラマの1つひとつも深みがあって興味深い。本作は無料版なので、ゲームオーバーになったら最初のステージからやり直しになってしまうが、課金してプレミアムバージョンにするとステージ単位でリスタートができるようになる。

先のステージへ進むと徐々に難しくなるのはもちろんだが、川に架かった狭い橋を通ったり、ジャンプ台でジャンプしたり、川の中に船を走らせたりと、楽しい遊びの要素も増えていく。街中を走る車たちの動きを自分自身が再現していくという一風変わったシミュレーション風のドライビングゲームで、人びとのちょっとした日常のドラマを垣間見てはいかがだろうか。

  • 使用した端末機種:Nexus 7 / iPhone 6
  • OSのバージョン:Android 5.1.1 / iOS 8.4.1
  • プレイ時間:2時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.3.0
  • 課金総額:0円

Copyright (C) 2015 Mediocre AB.