リアリティーにこだわり抜いた野球ゲーム

本作は、プレイしたい局面のみにフォーカスして楽しめるのが特徴の野球ゲームだ。

MLBの公式ライセンスを取得し、30チーム合計1,700人もの選手が実名で収録されている。

実際にMLBで使用される各球団の本拠地、全30球場も完璧に再現されており、テレビ中継さながらの臨場感を味わいながらプレイできる

プレイし始めてまず驚かされるのが、そのグラフィック。

顔の表情こそないものの、1人ひとりの選手がリアルに再現されている。

なんと、投球フォームや打撃フォームまでが個人単位で作り込まれているこだわりよう。今後の継続的なアップデートも予定されているので、常にその時のその選手が自分の手で操作できる

実況やファンの歓声のバリエーションも豊富で、とことんリアルを追求したMLBの世界を堪能できる。

日本語字幕も完備。ローカライズが気になることはほとんどなく、グラフィック周りはこれ以上ないに出来に仕上がっている

攻撃か守備か、はたまた両方か!? 選べるプレイ範囲

超美麗なグラフィックの次に特徴的なのが、試合システムだ。

本作の試合では「打撃」と「投球」をメインに楽しめるのだが、毎試合の開始時に、実際に操作するプレイ範囲を選べるようになっている。

ガッツリとすべての局面に介入したい場合は「全体プレイ」、ピッチングだけをしたい場合は「守備のみプレイ」といった風に、プレイヤーの得意な操作だけをしたり、空き時間の長さによってプレイスタイルを変えたりできるようになっているのだ

もちろんフルイニングを全部操作して勝利を目指すこともできるが、イニングをスキップしてターニングポイントとなる局面にだけ介入するプレイも可能。

プレイヤーが遊びたいところだけをつまみ食いできる、モバイルゲームらしい作りとなっている。

スキップしたイニングの進行は、簡易的な試合画面で高速消化されていく。瞬間的なピンチやチャンス時に、右下にある［試合介入ボタン］を押して操作を行うこともできる

やりごたえあるピッチング＆バッティング

本作は横画面でプレイすることになるが、操作自体は片手の指1本で可能となっている。

オート機能も搭載されており、プレイしづらい環境でも白熱した試合を繰り広げられる。

投球方法

表示された一覧から球種を選び、画面をドラッグして投げるコースを指定して投げる。

対戦バッターやピッチャーの能力によって、各球種がランク分けされているのが特徴的。

ドラッグする場所は画面のどこでもかまわない。球種やコースをうまく使い分けて、打者を翻弄しよう

打撃方法

タイミングよく画面をタップして、レベルスイング（※）！

タップの代わりに上下左右にフリックすることで、アッパースイング、ダウンスイング、引っ張り打ち、流し打ちを使い分けることも可能だ。

打とうと思えばボール球にも手を出せるが、その分だけ強い打球は期待できなくなる。コースをよく見極めて、ここぞというタイミングでスイングしよう（左打ちのバッターは、流し打ちと引っ張り打ちの方向が逆になる）

※レベルスイングとは、地面と平行にバットを振るスイングのこと。アッパースイングは下から上にすくいあげるようなスイングで、逆に上から下にたたきつけるようなスイングがダウンスイングだ。

どちらも操作自体は非常にシンプルなのだが、思った以上にうまくピッチング＆バッティングを行うことは難しい。

特にバッティング時に相手の球を見極めることは困難だが、プレイに慣れていくと徐々に打てるようになっていく。

大差でCPUに負けてしまうことも多々あった。プレイヤースキルと選手の総合力の、どちらもが足りないせいだと思われる

最強ドリームチームをつくろう！

ゲーム開始時に、プレイヤーは自分のチームをアメリカンリーグとナショナルリーグの30チームから選択する。

主力打者や投手はもちろんのこと、実際に現在チームに所属している選手が「基本選手」として仲間入りする

その後は主にリーグモードで、自チームを使ってペナントレースを戦い抜いていくことになる。

プレイできるリーグは、MLBと同スケジュールのフルリーグを最長に、1/2リーグ、1/4リーグにポストシーズンと、4種類に分かれている

リーグモードをこなしていくと、新たな選手が手に入るアイテムや選手育成などに必要なポイントを、流れに沿って自然に獲得していける。

獲得できる選手には最初に選んだチーム外の選手も含まれ、シーズンを経て少しずつチームに新たな力が加わっていく。

投手と打者は、それぞれ5項目に分かれたステータスを持っており、その総合力が高いほど強い選手ということになる。2人の選手を選ぶと、すぐに項目ごとに比較できるのがうれしい

各選手はノーマルやダイヤモンドといった5つのランクに格付けされており、ランクが高い選手ほど、試合中の特定場面で効果を発揮する「スキル」を多く獲得しやすくなる。

たとえノーマルランクでも、スキルを習得していることはある。うまくその特性を試合に生かそう

また、すべての選手にはレベルがあり、これを上げることによって3ずつランダムで能力値を強化できる。

強化には大量のポイントを消費する上、運が悪いと失敗することもある。長い目で見て少しずつ強くしていこう

のんびりと腰を据えて楽しみたい！

操作自体は簡単なのだが、スキップなしで1試合を終えるにはかなりの時間を要する。しかし、自分で操作する場合には特別なメリットがある。

自分で操作する、あるいはオート操作時にのみ、安打や死球などで得られる「リピート課題」という報酬がある。これを活用すれば、時間は掛かるがスキップする以上に効率的に選手を強くしていける

さらに、スキップなしのほうが本作の魅力であるグラフィックのクオリティーを存分に味わうことができるのでおすすめ。

タッチアップ時など、その場面でしか観られない演出も用意されている。そんなシーンを鑑賞しているだけでもじゅうぶんに楽しめる

このことから、本作は片手間で遊ぶというよりは、自宅で寝転がりながら遊ぶようなプレイスタイルで楽しみたい作品といえる。

とはいえ、途中でゲームを終了しても、いつでも途中からプレイできるようになっているので、片手間でプレイすることは難しくはない

どこまでもリアルを追求しており、グラフィックの出来も良好。今後は歴代のメジャーリーガーも実装予定なので、MLB好きならまずはプレイすべき作品だ。

• 使用した端末機種：iPhone 6
• OSのバージョン：iOS 9.3.2
• プレイ時間：約2時間
• 記事作成時のゲームのバージョン：1.0.3
• 課金総額：0円

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