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『A lot of Stories』(アロット・オブ・ストーリーズ)を先行プレイ!運と戦略のSRPG大作【ゲームプレビュー】 (前編)

  • 2016年10月22日

事前登録者数が65万人を突破している期待のニュータイトル『アロット・オブ・ストーリーズ』。今回、Game Deetsではひと足先にプレイする機会を得た。前編ではプロデューサーからのストーリーに込めた想いと、特徴的なゲームシステムを紹介する。

運までも戦術に盛り込める!画期的なゲームシステム

『A lot of Stories』(アロット・オブ・ストーリーズ)は、数多の仲間たちと数多の物語を紡いでいく、4人対戦型シミュレーションRPG。

プレイヤーが予想だにしない、バトルをかき乱すさまざまなランダム要素は、オリジナリティあふれる、ユニークな戦略性を生み出している。

本作のバトルは、7マス×7マスの盤面に現れた敵を3人のキャラクターで制圧していく、シミュレーションバトル。マップにはさまざまなマスやアイテムが敷き詰められ、これらのギミックをいかに利用するかがカギとなる

ストーリーへの想いをプロデューサーに聞く

――ゲームタイトルが『a lot of Stories』(アロット・オブ・ストーリーズ)となっていますが、本作のストーリーはどんな着想から生まれ、どれぐらいのボリュームですか?

テーマは「思いやり」です。今現在の日本は、自己中心的な考え方が多いと感じています。そんな中で、果敢に「善」を実践し続ける主人公(アリサ)を描きたかったんです。

そして、その美しい精神に惹かれ、様々な苦労をしてきたキャラクターと共に力を合わせ、幸せをつかみ取る様をゲームをする人たちに伝えたかった。

しかも、それはゲームをしている人の想像のじゃまをしないように、言葉や音楽を極限までなくす努力をしました。あまりキャラクターがしゃべるゲームではキャラクターの個性が出すぎてしまい、ゲームをしている人の想像をかき消してしまうので。

言葉や文字をなくし、映像だけでストーリーを伝えるためには本当に苦労しました。さらに、主要キャラクター分、すべて別々のストーリーを描きました。

そのおかげで文字を読まなくても、絵を眺めているだけで自然とストーリーやキャラクターの声までも聞こえてくるような、最高の作品に仕上がったと思っております。

「思いやり」を持ち、さまざまな苦しい記憶を持つキャラクターたちが描く感動の物語をぜひ見届けてあげてください。

――ストーリーのキーワードの1つになっている「絆」ですが、ゲームで体感させるのは容易ではないと思います。この点で苦労された点や工夫したことはありますか?

特に、言葉を使わないという制限の中での表現は苦難の道のりでした。漫画家のコミオさんとのミーティングは、気が遠くなるほどの回数を行いました。

結果、1枚絵で動き出すかのような作品に仕上がり、キャラクター同士の関係性まで想像できる作品に仕上がりました。

無茶を要求しても文句ひとついわずがんばってくれたコミオさんに感謝するほかありません。まさに、コミオさんの画力のたまものです。

――生み出されたストーリーを、シミュレーションRPGというジャンルに結実された理由は?

個人的に大好きなジャンルだからです。私自身、日本で有数のゲームオタクです(自称)。最高記録は3日間睡眠を取らずゲームしたこともあります(笑)。

ゲームオタクは、最終的にシミュレーションゲームが好きになると個人的に思っております。

しかしアロット・オブ・ストーリーズは、従来のシミュレーションRPGを模倣せず作ったので、シミュレーションRPGとボードゲームの間のようなカテゴライズできないゲーム性を持っています。

私自身、これがシミュレーションRPGなのかどうかわかっていません(笑)。

 物語の主役は、さまざまな想いをもった7人のキャラクターたち。種族や職業が異なる彼らは、作中でどんな物語を繰り広げていくのだろうか

――プレイヤーの方々に、特に楽しんでほしい展開や見せ場を挙げるとすれば?

プレイヤー対戦です。

自分の手塩にかけて育てたキャラクターを使っての頭脳戦。「今のはいい戦術だった」「最高にうまいキャラクターの動かし方だった」など、ゲームに勝ったことで得られる快感を感じてほしいですね。

従来のゲームのような、キャラクターを強くしたらどんな人にも勝てるとか、オートボタンを押しても自分で操作しても変わらないゲームとはまったく違います。

毎回戦術を考えさせられる「タロット」。戦況が一気に変化する「サプライズルーレット」。そのほかのさまざまな運の要素が入ることによって、従来のレベルが上がれば何も考えなくても勝てるゲームではなく、少々の優劣ならば、うまい戦術で戦う方が勝てるゲームバランスになっています。

強さとはキャラクターのレベルにあらず、プレイヤーの腕次第。

自分だけの戦術とキャラクター編成、スキル配置で、幸運な配置、不運な配置での柔軟な戦術を編み出してください。歯ごたえのあるゲームをしたい方におすすめです(笑)。

モンスターであふれるダンジョンを攻略して最強キャラを育成しよう!

本作のメインコンテンツといえる「4人対戦」では、それぞれのプレイヤーが3人のキャラクターを編成してバトルを行う。

まずは対戦をする前に、「ダンジョン」にもぐってモンスターと戦い、経験値やアイテムを手に入れてキャラクターを強化していこう。

手に入れたばかりのキャラクターは、激しいバトルを耐え抜くだけの強さは持っていない。対戦で勝利するためには、ダンジョン攻略は欠かせない要素になってくる

7×7マス戦場で繰り広げられる濃密なシミュレーションバトル

本作のバトルは、7×7マスのフィールドで行われる。プレイヤーは、このマス目の上に配置されたキャラクターを操作しながら、襲い掛かってくるモンスターを討伐していく。

シミュレーションRPGの中では、小さいと感じる本作のバトルフィールド。しかし、実際にプレイをしてみると、この小さなフィールドには、プレイヤーの戦術が試されるさまざまな要素が散りばめられていることに気づくはずだ

バトルの途中で戦況が目まぐるしく変化する本作ならではのバトルシステムは、先の展開が読みづらく、なかなかプレイヤーの思惑どおりには戦うことができなくなっている。

「太陽」と「月」、バトル展開を左右する2枚のタロットカード

バトルのスタート時にはタロットカードが2枚配られる。これらのタロットカードは、指定された武器種の攻撃力やマスのボーナスを大幅に上昇させる効果がランダムで発動する。

カードの効果で、武器の攻撃力は50パーセント増しに。該当装備を持つキャラクターは青く光り始めるので、効果対象はひと目で見分けることができる親切設計。強化されたキャラクターうまく扱って、バトルの勝利を目指せ!

2枚のタロットカードは、「太陽」のカードと「月」のカードに分かれており、バトル開始と同時に2つの効果が発動するが、月のカードは伏せられていて、どんな効果はあるのかはバトル終了までわからないまま。

いろいろなマスや武器で攻撃を試し、月のカードの効果を推測しながらバトルしていくのが面白い。バトル終了後にその効果が明らかになる

限られた条件下で最適な行動を見つける緊張感

キャラクターの行動ターンは、味方全員が行動後に相手全員が行動という明快なサイクル。

キャラクターは1ターンに、移動や攻撃といった行動を合わせて2回まで取ることができる。

1ターンで取ることができる行動は2回。1回の行動で1マス分しか移動できないため、上記のオレンジ点灯マスを選択すると、2回移動してしまうことになるため、ターン終了となる

通常攻撃のほかに、武器に搭載された2つの強力スキルを使うこともできる。使用してもデメリットはなく、次回までのクールタイムが発生するだけなので積極的に使っていける

スキルや「ヒーロースキル」には派手な演出やボイスも盛り込まれており、バトルをより熱いものにしてくれる。

ゲージがたまると使えるヒーロースキルはカットインがかっこいいだけでなく、その威力も絶大。巨大なボスもイチコロだ

バトルの流れを大きく変えるサプライズルーレット

バトルが長引くと、「サプライズルーレット」が回り始めることがある。

このルーレットには、敵味方全員のHPを半分にする「ボルケーノ」やスキルとヒーロースキルが使い放題になる「潜在能力解放」など、膠着したバトルに大きな影響をもたらす効果が目白押しになっている。

ルーレット抽選から効果が発動するまでには、数ターンの余裕がある。中には危険な効果が発動することもあるので、その場合は移動を駆使してやり過ごそう

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