『ワールド オブ サマナーズ』をCBTでプレイ!RTS+MOBA+RPGの深いゲーム性を実感【ゲームプレビュー】

CBTが現在開催中の『ワールド オブ サマナーズ』は、大量のユニットを率いて拠点に攻め入るストラテジーに、成長や対戦要素が合わさった深いゲーム性が持ち味のタイトルだ。MIDIを活用して作られた、状況に応じて変わるサウンドにも注目!

戦略と育成のどちらも楽しめるリアルタイムバトル

本作は、リアルタイムにユニットを操作して敵の拠点を破壊するRTSのようなバトルシステムだが、RTSから派生したMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)の要素が色濃く盛り込まれているのが特徴となっている。

MOBAでは、ヒーローと呼ばれる特定のキャラクターを操作して拠点を制圧するのが一般的だが、本作はそこにRTSらしい大量のユニットを指揮する要素も備わっているのだ。

最大4人のキャラクターと、装備に紐づけられたユニットを操り敵の拠点に攻め込むバトル。大量のユニットが戦場でリアルタイムに入り乱れる

さらに、RPGの側面を合わせ持っているのも特徴の1つで、キャラクターや装備の選択、レベルアップといった育成要素に加え、過去・現在・未来の3つの時間軸で展開されるストーリーも楽しむことができる。

3つの時代それぞれで異なるストーリーが展開される。どの時代を進めるかは、任意に選択することが可能だ

施設や資源の把握が重要となる戦闘システム

本作の肝となるバトルのシステムを紹介していこう。

バトルで使用するキャラクターは、プレイヤー自身の持つ3体と、ほかのプレイヤーからレンタルする1体の最大4体。

これらのキャラクターには、武器と衣装を装備させることができ、それによってステータスが変わってくる。また、キャラクターが召喚するユニットは、武器によって決まっている。

ユニットはS・M・Lの3つのサイズが存在し、大まかな特徴が決まっている。衣装に付いているアビリティーは、ユニットのサイズが指定されているため、武器と衣装の組み合わせが重要になってきそうだ

バトル画面は、広いマップを見下ろすような視点で表示され、キャラクターを自由に動かすことが可能だ。

こちらがバトル画面。表示は拡大・縮小できるが、縮小して全体を広く見る方がプレイしやすく感じた

  • 拠点:バトルの勝敗を決める施設。画面上部に表示されているHPが0になった陣営が敗北
  • 採掘施設:ユニットの召喚に必要な資源(ハート)を産み出す施設
  • キャラクター&ユニット:タップすると操作キャラクターを切り替え可能。ユニットアイコンをタップすれば召喚できる
  • 資源&ユニットキャパシティ:資源の残量および、召喚できるユニットの上限
  • ミニマップ:マップ全体を簡略化して表示したマップ
  • 命令切り替え:移動指示を、1体ずつ出すか全員に出すかを切り替える

ユニットの召喚に使用する資源となるハートは、採掘施設によって自動で生成される。

採掘施設は、バトル開始時に各プレイヤーに与えられているが、マップ中央にはどちらにも属さないフリーの採掘施設が設置されている。

そこへ、キャラクターを移動させて一定の建設時間が経過すると、自分のものとすることが可能。自分の採掘施設が増えると、資源の生成スピードがアップするという仕組みだ。

ユニットを多く召喚することが勝利のコツ。またキャラクターが倒れてしまっても、資源を消費して復活させることができるため、バトル開始直後はフリーの施設を確保するのが基本戦略となるだろう

また、すでに相手のものとなっている施設を破壊することもできる。破壊後に建設まで行えば、相手の生産能力を奪うだけでなく、自分の資源生成スピードを上げることまで可能だ。

施設にもHPが設定されているため、複数のキャラクターを向かわせれば、より早く破壊することができる。ただし、相手も自分の施設を攻めにくるため、守りも意識しなければならない

ユニットの召喚は、画面右下に並ぶアイコンをタップして行うが、ユニットごとによって消費する資源が決められているのに加え、ユニットキャパシティという召喚できる上限値が定められている。

キャパシティはサイズごとに、Sは1、Mは2、Lは4となっており、合計で40まで召喚できるというわけだ。

キャパシティは画面下部の資源の下で確認できる。4体のキャラクターにバランスよくユニットを召喚させるのがおすすめ

拠点制圧のほかにも勝利条件あり!

相手拠点を破壊することで勝利となるのだが、もう1つ勝敗が決まるルールが存在する。

  • キャラクターが全滅
  • キャラクター復活のための資源がない
  • 敵に採掘施設が占領される

上記の3つの条件を満たすと、何も行動することができなくなり、敗北となってしまう。

拠点のHPだけを気にしていては、思わぬ敗北を喫してしまう可能性があるというわけだ。

敵の拠点を攻め続けていると、気づかぬうちに反撃されることも。攻撃を受けたり、相手施設を破壊したりした際は画面上にインフォメーションが流れるため、状況を確認して戦略を決める必要がある

画面のあちらこちらの状況を把握し、適切な判断をするのが重要なバトルシステムといえる。従来のRTSプレイヤーも納得のゲーム性となっているはずだ。

さらに、キャラクターごとに、1バトルで1回のみ使うことができるスキルも搭載。広範囲攻撃や回復、ステータスアップなどの強力な効果となっており、使いどころが勝敗を左右する可能性も感じられた。

1バトルで1回しか使えないというのがポイント。ピンチを切り抜ける切り札にもなり得る

リアルタイムPvPも搭載

RTSやMOBAといえば、リアルタイムでのオンライン対戦が醍醐味。本作にもしっかり搭載されている。

ほかのプレイヤーとの1対1での対戦となり、勝利することでBPというポイントを獲得。BPを一定数獲得すると、級や段などの位が上がっていき、称号がアップグレードしていく。

段位によってアイテム報酬があるといったわけではないようだが、純粋にバトルを楽しみたいという人にはうれしいモードとなっている。

10級から開始して、10段まで上がる模様。今回はCBTということもあってかマッチングがスムーズにいかなかった。ユーザーが増えれば改善されるだろうか

1人でもやり込めるシナリオモード

1人用のモードとなる「クエスト」では、過去、現在、未来の3つのシナリオを別々に進めていくことになる。

スマホRPGではおなじみの、スタミナを消費してバトルに挑戦し、クリアすることでストーリーも進んでいく方式だ。

3つの時代はゲーム開始時に選択するが、少し進めると他の時代も自由に進められるようになる。

各ステージに、NORMAL/HARD/EXTREMEの3段階の難易度が用意されている。すべてをクリアするには、相当な時間を要するだろう

キャラクターのレベルは、クエストのクリアによって上昇していくため、やり込めばやり込むほどバトルでも有利になっていくのだ。

また、クエストはマルチプレイにも対応しており、複数人で協力して挑戦することも可能。対戦だけでなく、協力のマルチプレイも楽しめる。

ソロで挑むか、マルチで協力するかは、クエスト挑戦時に選択可能。ゲストとして参加する場合は、ホーム画面の「参加」から募集中のマルチを検索できるが、対戦と同様にユーザーがまだ少ないためかマッチングされにくかった

MIDIによるサウンドにも注目!

クエストやバトルを盛り上げるBGMはゲームにおいて欠かせない存在であるが、スマホゲームでは音を出さずにプレイしているという人も多いのではないだろうか?

しかし、本作をプレイする際には、ぜひともサウンドをオンにして遊んでみてほしい。

というのも、本作のBGMはアレンジが場面によって変化していく「インタラクティブミュージック」と呼ばれるものを採用しているからだ。

CEDEC2016では、それを実現するためにMIDIという昔のゲームサウンドで用いられた手法を活用しているという苦労話も明かされた。

リアルタイムに戦況が変化するというゲーム性を、サウンドでも表現しているというこだわりっぷりにも注目してプレイしてほしい作品となっている。

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