Warlords【ゲームレビュー】

ドイツのゲーム開発スタジオ「Black Anvil Games」からリリースされた『Warlords』は、ヘックス(六角形のマス)で区切られたマップを舞台に戦う、戦略性や育成要素が盛り込まれた硬派なターン制シミュレーションRPGだ。義勇軍を指揮し、オークの軍勢を駆逐しよう。

テンポのよさとじっくり考える戦略性が融合

戦略性が高いゲームになればなるほど、じっくりと腰を据えて考えたくなってしまうことが多い。

これによって気軽にプレイできるスマホの利点が消えてしまうため、シミュレーションRPGというジャンルをスマホでプレイするのは難しい。

本作『Warlords』は、そんな相反する2つの要素、戦略性とスマホならではのお手軽感を絶妙に融合させたタイトルだ。

ストーリー

本作の舞台となるのは、オークによって占拠された「ダンマー」の世界。

ギリーが率いる衛兵隊は、港町デューポートに押し寄せたオークの軍勢を撃退することに成功する。

オークを撃退した彼のもとに、王国槍兵隊を率いる女戦士ペラジアが合流。

ギリーとペラジアは、タラス率いる荒くれ騎馬隊やリーラの弓隊など、心強い仲間を加えながら、オークによって占領された地を解放する戦いに身を投じる。

中央左のたくましい白ヒゲのおじさまが、主人公のギリー。元海賊で、料理人でもある

最初に仲間になる槍兵隊を率いるペラジア(右)は勇敢な女戦士。武骨で硬派な本作では、ある意味ヒロインといえる

オーソドックスでありながら思考性あふれるバトルシステム

バトルで使用されるのはヘックス(六角形)で区切られたマップ。

プレイヤーは行動させたいユニットを選択し、行き先をタップして移動させ、それから標的となる相手を選んで攻撃するというターン性シミュレーションでは王道の流れ。

すべてのユニットを行動させたらターンが終了し、相手のユニットが行動を開始する。

バトルを題材にしたシミュレーションゲームでは、マップのマス目は四角形のスクエアか六角形のヘックスになっているものが多い。ヘックスのほうが移動範囲が円に近くなり、ユニット間における距離感のリアリティーが増す

ユニットには兵種によって強弱関係が設定されているほか、高所からの攻撃にボーナス補正が入ったり、森林にいるユニットは受けるダメージが減少したりするなど、地形効果の要素もある。

これらの戦術要素を組み合わせ、いかに有利な状況を戦場に作り出していけるかが本作の肝だ。

どれもシミュレーションRPGのファンにとってはおなじみの要素で、操作自体も直感的に行えるため、すぐにゲームになじめるだろう。

近接ユニットは、衛兵、槍兵、軽騎兵で3すくみの強弱関係になっている。遠距離ユニットのメイジはこれらの近接ユニットすべてに対して強いが、弓兵に弱い。逆に弓兵はメイジに強い代わりに、近接ユニットに弱い

高所から低所への攻撃には+50%のボーナスがつく。そのほか、森林では受けるダメージが半減し、逆に沼地にいると被ダメージが50%増加する。また、攻撃すると爆発して周囲にダメージを与える爆弾の箱といったギミックも用意されている

これらの戦略性に加えて、特筆すべきはそのバトルのサクサク感!

実際にバトルをしている様子を動画で撮影してみたので、確認してほしい。

ユニットの行動がスピーディーでテンポがよく、1バトル1バトルがサクサクと進行するため、気軽にプレイできる。

これにより、じっくり考えさせられるような戦略性と、スマホならではのお手軽感を融合させることに成功しているのだ。

オークを倒して人間の領土を取り戻せ

メインメニューではワールドマップが表示されている。赤く塗られたエリアはオークに占領されたフィールドとなっており、ここを選択してバトルを行う。勝利すれば、そのエリアをオークから解放できる仕組みになっている。

本作の舞台となるダンマーの世界は、かなり広大だ。赤いエリアがオークに占拠された地域で、シンボルマークをタップするとバトルに突入する

オークを撃破して、区切られた地域の端まで到達すると、グレーになっているほかの地域を偵察して、そこにいるオークとも戦えるようになる。

クリアしたエリアが鮮やかに色づいていくため、次第に領土を取り返していく様子がありありとわかるのが気持ちいい。そしてある程度ゲームを進めていくと、フィールドを見回すだけでもテンションが上がる!

偵察を完了するには、現実の時間経過が必要となる。最初のうちは数分待つだけなので、そこまで苦には感じない。偵察中にもバトルはできるので、ゲームが進んで偵察時間が長くなってきたら、バトルと偵察を並行して進められるようにしていこう

フィールドには都市や遺跡といった特別なスポットもある。これらをオークから解放すると、新しいユニットを加入させられるようになったり、新しい機能が開放されたりする

とんとん拍子で強くなるのが気持ちいい「アップグレード」

メイン画面ではユニットの強化も可能だ。強化に使う装備や、「武器の基礎訓練」といったアップグレードアイテムは、バトルの報酬やデューポートの船(ガチャ)で入手できる。

アップグレードアイテムは4つで1セットになっており、バトルでユニットのレベルが上がるごとに1セットずつ開放されていく。そして、4つすべてを埋めるとさらにセットボーナスが発生する。

装備には武器、防具、旗の3種類があり、バトルや船で入手して、各ユニットにセットして攻撃力や防御力を伸ばすことが可能だ。

ガチャ要素であるデューポートの船は、一定時間ごとに無料で引けるので良心的!

アップグレードアイテムは、攻撃力が上がったり兵数が増えたりと、実に多彩なバリエーション。4つそろえたときのセットボーナスは上昇値が大きいので、積極的に狙っていきたい

それぞれの装備は鍛冶屋で金貨を使って強化できるが、強化には時間が掛かる

装備やアップグレードアイテム以外に、「ユニットの欠片」というものあり、こちらは集めることでユニットが自軍に加わったり、特殊能力が開放されたりする仕組みとなっている。

欠片は10個集めるとユニットになり、自軍の戦力として使えるようになる。その後は、一定数を集めるごとにユニットの星レベルが上がり、強力なスキルを使えるようになっていく。ただ、欠片は入手できる機会が限られるため、やり込み要素の1つといえる

一見すると複雑そうに見える強化の要素だが、アップデートアイテムはそれなりに入手しやすく、とんとん拍子でユニットを強くできるのは楽しい。

PvPや連続バトルモードも!

本作には、通常のオークとのバトル以外にも、ほかのプレイヤーのユニットと戦えるPvPモードや、一定時間以内に3連続でバトルする「盗賊の島」モードが用意されている。

PvPモードは、特定の地域を偵察して「戦乱の門」をアンロックするとプレイできるようになる。

戦乱の門の周辺に出現する敵はオークではなく、ほかのプレイヤーが育てたユニットで、彼らを倒すとトロフィーが入手できる。

PvPモードは自分の名前を登録するところから始まる。そして、トロフィーをためることでランキングを上げていける。もし上位にランクインできれば特別な報酬も……

一定期間ごとにシーズンが区切られており、入手したトロフィーの数で報酬が豪華になっていく

PvPといっても、最初のうちは自分も相手も星レベルが低いため、基本はオークとの戦いと変わらない印象だ。

しかし相手が強くなって、星レベルが高い敵と当たるようになったら、ゲーム性が変わってくるのかもしれない。

まだ序盤で、どちらもユニットが育ち切ってないため、戦った印象としては少し強いオークという感じ

いっぽう、「盗賊の島」は「スカイ・アーチ」を開放すると渡れるようになる。ここでは、盗賊を相手に戦う3連続のバトルが待ち受けている。

続けてのバトルとなるため、いかに各ユニットが受けるダメージを減らし、その数を温存できるかが重要となる。

盗賊の島には、攻撃すると爆発して周囲にダメージを与える爆発物のギミックが、通常ステージと比べて格段に多い。遠距離攻撃で爆発を引き起こす弓兵が活躍するはずだ

3戦目には盗賊の首領「ジェリカ」が登場。1ターンに強力な遠距離攻撃を2体のユニットに対して仕掛けてくるため、十分に育成していないと部隊が壊滅してしまうことも

シミュレーションRPGに必要な要素がすべて詰まっている

マップの地形を読み戦う戦略性、ユニットを強化していく育成要素、いくらでも遊べるボリューム感と、地味な雰囲気ながらもシミュレーションRPGとして求められる要素はすべて詰め込まれた本作。

バトル自体のテンポもよく、偵察や装備の強化など、現実の時間が掛かる要素も短めに設定されているため、あまり苦にならない。

あえて言うのであれば、常にオンライン通信が必要になるため、電波の入りが悪い場所などではプレイできなくなってしまう点が残念というくらいだ。

戦略的なゲームを楽しみたいシミュレーションRPGファンは、ちょっとした合間を見つけて楽しんでみてはどうだろうか。

海外ファンタジーらしさがあふれるイラストが、筆者にストライク! ロード画面などで表示されるたびにワクワクしてくる

  • 使用した端末機種:iPhone 6
  • OSのバージョン:iOS 10.0.2
  • プレイ時間:約5時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:0.23.19
  • 課金総額:0円

(C) 2016 Black Anvil Games