• スマホで楽しむソーシャルVR! 『AltspaceVR』で感じたVRの未来

スマホで楽しむソーシャルVR! 『AltspaceVR』で感じたVRの未来

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VR内でのコミュニケーションを目指す『AltspaceVR』は、仮想現実を他人と共有できるソーシャルVRツールだ。マルチプレイゲームや動画視聴の共有などを実現した本アプリで、Social VRの現状に触れてみた様子をお届けする。

Social VRの先駆け的存在

ゲームや映像コンテンツが注目されるVRだが、SNSへの活用(ソーシャルVR)についても話題が尽きない。

世界最大規模のSNSを展開するFacebookはOculusを買収して子会社化、TwitterはAR・VRコンテンツを開発するIxomoxiでCEOを勤めた元AppleのUIデザイナーを雇用するなど、SNS関連企業の動きが日々報じられている。

しかし、現時点で体験できるソーシャルVRはほとんどなく、いくつかのスタートアップ企業が提供するサービスに限られる状況だ。

今回紹介する『AltspaceVR』もその1つで、Googleのベンチャー企業投資部門Google Venturesなどから資金調達をして開発されている。

Gear VRに対応していることで、端末は限られるものの、スマホに対応したソーシャルVRとしては先駆け的存在ともいえる本アプリで体験できるものを紹介しよう。

複数の仮想現実空間を搭載

AltspaceVRを起動すると、複数のコンテンツを選択することができ、それぞれ独立した仮想現実空間を形成していることが分かる。

どれか1つを選択して中に入ると、同時に接続しているユーザーたちでにぎわっており、マイクを通して実際に会話をすることが可能だ。

ボイスチャットを楽しむ「The Welcome Space」や、フライングディスクを使ったゴルフゲームが楽しめる「Let’s Disc Golf」などのコンテンツが用意されている。利用者はまだ多いとはいえないが、20~30人ほどが同時に接続しているようだ

「YOU」アイコンとタップすると、アカウント登録をすることができ、アプリ内で表示するユーザー名の設定が可能だ。

ただし、アカウント登録をせずともサービスの利用は可能で、他のユーザーのフォローといったソーシャル要素も体験できる。アカウント登録をするとアバターのデザイン変更ができるようになるが、興味がなければスキップしても問題はない

一般的なSNSサービスと同様に、他のユーザーをフォローしたり、逆にされることがあり、「PEOPLE」アイコンをタップすれば、それらのユーザーがどこにいるかわかるようになっている。

さらに、「VISIT」をタップすると、その場所に直接移動できるので、すばやく目当てのユーザーとコミュニケーションを始められる。

フォロー・フォロワー以外のユーザーも、オンライン状態なら一覧に表示される。メッセージを送ったり、文章や画像を投稿するといった要素はなく、アバターを介して直接会話をすることでしか交流をすることはできない

それぞれの空間でユーザーが交流

The Welcome Spaceは、いわゆるロビー的な役割を持つ空間で、各国のユーザーがボイスチャットによるコミュニケーションを楽しんでいた。

部屋の隅に設置された地球儀には、接続しているユーザー名と利用している場所が表示されている。予想していたが、日本のユーザーはまったく存在せず、筆者1人のみ。英語が話せる人でないとコミュニケーションを図ることは難しいだろう

いくつかの空間では、複数人で同時にプレイできるゲームが遊べるが、どれも完成度はいまいち。その中でもゲームとして成立しているといえそうなのが、Let’s Disc Golfだ。

フライングディスクをゴールに目掛けて投げるゲームで、スコアなどのルールはゴルフに準じている。もちろん、ボイスチャットによる会話をしながらプレイすることができる

この他にも、YouTube動画をその場にいるユーザーといっしょに見ることができる「Let’s Hang Out」や、3D迷路を楽しめる「Jungle Maze」というコンテンツで、世界中のユーザーとコミュニケーションがとれる。

Let’s Hang OutでのYouTube視聴は、広告を消すことができないのが気になった。部屋の隅では、エアホッケーや魚が空中を泳ぐ映像などのちょっとしたコンテンツが楽しめる

本格的な迷路を体験できるJungle Mazeのプレイ画面。しばらくプレイしてみたが、抜け出せる気配はまったく感じることができなかった

ソーシャルVRは流行するか?

今回試してみてまず感じたのは、仮想現実でアバターを介して交流をすることが、AltspaceVRがもたらす体験であるということ。

これは、これから世に出てくるSocial VRにおいても、大きくは変わらない基本的なスタイルになるのではないかと予想できる。

しかし、これが流行るかどうかはまた別の話で、わざわざゴーグルを頭に付ける手間、長時間利用した際の疲れ、ゴーグル本体や入力デバイスのメインストリームが定まっていないことなど、懸念すべき点がいくつも残っている。

これらの課題が解消される転機は、おそらくGoogleのVRプラットフォーム「Daydream」のリリースとなるだろう。

GoogleはスマートフォンにおけるNexusシリーズと同様に、VRデバイスのリファレンスデザインを製造メーカーに提供するとし、その中にコントローラーも含まれている。

高品質なVRデバイスが市場に出回り、ユーザーに広く行き渡るようになるのが、ソーシャルVRが流行する第一歩といえるのではないだろうか。

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