ロードモバイル【ゲームレビュー】

ファンタジー世界で一国のロード(王)となり、大規模な戦闘を味わえるリアルタイムストラテジー『ロードモバイル』。「冒険」と「戦争」の2つのモードにおけるそれぞれ違ったバトルに加え、やり込み度の高い国づくりが体験できる作品だ。

軍備の拡張がカギを握るRTS

リアルタイムストラテジー(RTS)といえば、現実の時間に即して街が発展したり、他のプレイヤーと戦い陣地を拡張したりしていくのが面白いゲームジャンルだ。

本作もその例に違わず、豊富な国づくりと2種類の戦闘モードで、非常にやりごたえがあるゲームになっている。

冒険モードでは、RPG風のバトルで兵隊を統率するヒーローや装備品を集めることが可能。これを利用してヒーローを育成することにより、戦争で領地を増やしやすくなる。

冒険でのバトルは自動で進行していくが、任意のタイミングで画面下部のアイコンをタップすれば、各ヒーローのスキルを発動することもできる

冒険でステージを進めていくと、独自のファンタジー世界を舞台にしたストーリーも進展していく。新しいヒーローが仲間になることもあるので、ハート(スタミナ)があるうちは、冒険を優先的に進めておきたい

冒険と対をなす戦争モードは、自分のヒーローが兵隊を率いて他のプレイヤーや大型の魔獣と戦う、さらに大規模なバトルとなっている。

多数の兵隊が入り乱れる様子は、これぞRTSの妙味といった感じ。兵隊の種類も豊富で、それぞれ適正が異なるので、プレイヤー独自の軍隊を組むことが可能だ

積極的に戦争を仕掛け、資源を奪っていくことで、自分の勢力をより強大な国家へと導いていくのが大きな目的だ。

領土を広げて軍隊を強化

戦争で他国に勝利するには、軍備を整えることが必要不可欠。

本作では、まずAIとの戦争で勝利して領地を広げることで、数々の施設を建設できるようになっていく。

自分の領土の周りはAIキャラクターが支配している。これを倒していくことで、少しずつ領土が拡大していく仕組みだ

建設できる施設の種類はかなり多く、その役割もさまざま。さまざまな施設を建設してそれ自体のレベルも上げていくことが、強い国家への近道となる。

特に重要だと感じたのは、戦力に直結する「兵舎」と「アカデミー」。これらは優先的にレベルアップさせて、兵隊の数をそろえていくのがよさそうだ。

兵舎とは、訓練を行うことで戦闘に参加する兵隊を作り出せる施設。施設のレベルを上げると訓練1回分の兵隊数が増えていくので、戦力を整えやすくなる

アカデミーでは、建設速度や資源の収集速度を高める「経済」や、兵隊の種類を増やす「軍事」などを行うことが可能。まるで政策を実行する政治家になった気分だ

ちなみに、建設には通常ならある程度の時間が必要になるが、課金通貨のジェムを消費することで一瞬で終わらせることも可能だ。

さらに、ゲーム序盤はジェムを消費せずに即時完了させることができるので、ストラテジーに慣れていない人でも、ゲームの流れを理解しやすいだろう。

欠かせないヒーローの育成

施設や兵隊など、軍備を整えることも大事だが、それを率いるヒーローの育成も戦局を左右する。

ヒーローは主に冒険モードのバトルに勝利することで経験値を獲得し、レベルが上がっていく。

一般的なRPGのように、戦闘を繰り返してレベルを上げていく。同時に、プレイヤーレベルの経験値や資材のゴールドも集められる

また、装備品を装着することでもステータスがアップ。加えて、決められた装備品を6種装備させると「階級」を昇格させることができ、さらなるステータス強化と統率兵士数の増加が見込める。

装備品は経験値と同様に、冒険モードのステージクリアで獲得できる。階級を上げて統率兵士数を強化しておくと、戦争でも活躍できる

冒険と戦争、ゲーム性の違う2つのモードを行き来しながらプレイすることで、総合的に効率よく攻略していくことが可能だ。

ギルド加入によるメリット

本作のギルドは、最大で100人加入でき、お互いに助け合ってプレイすることができる。

加入することで、

  • 「ヘルプ」を送ることで建設や訓練を手伝ってもらえ、時間短縮が可能
  • ギルドギフトでジェムなどのアイテムを入手
  • ギルドミッションで報酬獲得
  • ギルドショップで貴重なアイテムを購入

といったメリットがあり、加入せずに1人でプレイするよりも、圧倒的に有利にゲームを進めることが可能だ。

当然ながら、他のギルドメンバーもヘルプを求めている。ヘルプしてあげるとギルドショップでの通貨「ギルドコイン」がもらえるので、積極的に手を差し伸べよう

また、同じギルドに所属している人同士でコミュニケーションを取ることができるチャット機能も搭載。攻略情報の交換や、戦場での位置情報を教え合ったりすることが可能だ。

本作は世界中で配信しているが、日本人のプレイヤーも数多くいる模様。日本人が多いギルドに入れば、コミュニケーションの敷居は低いはずだ

戦場には大量のプレイヤーが縄張りを争っていたり、ところどころに魔獣が出没している。他プレイヤーを襲撃すれば資源、魔獣を倒すとジェムや装備品などのアイテムが獲得できるが、どちらを攻めるかは自分次第。ギルドメンバーと話し合って戦略を練るのも楽しいポイントだ

他プレイヤーと戦うだけでなく、ときには助け合うのもこのゲームでは重要な要素。めぼしいギルドが見つからない場合は、自分でギルドを立ててみるのもいいだろう。

ギルドの作成は、お城レベルが6になると開放される。最初は他のギルドに加入して、お城レベルが上がったら脱退し、自分のギルドを持つといったプレイも可能だ

RPG要素もあってガッツリ遊べるRTS

RPG風の冒険モードとスタンダードなRTSの戦争モード。2つのモード混在しながらも、どちらもしっかり遊べる、バランスの取れた作品。

RTSでは、ユニットの生成や施設の建造に時間が取られて手が空いてしまいがちだが、ギルドメンバーによるヘルプで短縮したり、待っている間は冒険モードを進めたりと、休む間もなくプレイすることが可能だ。

RPGはプレイするけれどRTSは未経験だったり、新しいRTSを探していたりする人にはぜひとも触れてほしい。

  • 使用した端末:Xperia Z3
  • OSのバージョン:Android 5.0.2
  • プレイ時間:約4時間
  • 記事作成時のゲームのバージョン:1.18
  • 課金総額:0円

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